夜 ページ12
あれから時間がたって夜になった
21:00頃、ブーブー…
『「「!!?」」』
("人質を返してほしくば明日の朝11:00、沖縄に星漿体(死体でも可)を連れてこい")と携帯にメールがきた
悟「明日ってことは今夜は大丈夫だな
11時ってことは2時間前くらいについて見張るか?」
夏「そうだね
あと、万が一を考えて取り引きが終わっても、後の飛行機からも来るかも知れない
空港を占拠されるかもしれないから、七海達を呼んで空港を見張らせよう」
悟「そうだな
とりあえず、今夜は高専で泊まって、明日の朝9:00頃に沖縄着くようにしよ」
明日の行動が決まると高専に移動して、空いてるの一室を借りた
一応、安全の為、
五条と夏油も同じ部屋に泊まるらしい
Aは譲られたベットでゴロリとネックレスを握りしめて指輪みつめた
(はぁ…寝返りをうつけど…寝れない…
夜空でもみて落ち着こ…)
『綺麗な夜空…
……お母さん…お父さん…会いたいな…』
悟「寝ねれねぇの?」
ネックレスを握りしめて夜空をみてるとベットに寄りかかるよう座る五条がポツリ囁いた
夏油は窓際に寄りかかるように寝ていた
『眠れると思うか?』
悟「知らね」
自分のせいで黒井が連れ去られたのだ
明日の朝一の飛行機で取引先である沖縄に向かうとはいえ
今、この時も黒井が無事でいるか不安で不安で仕方ない
でもだからこそ素っ気ない五条に安心した
下手な慰めを言う人よりずっと良かった
『…私にとって黒井は唯一の家族なの
小さい頃に両親が死んでから、ずっと傍にいてくれて嬉しかったことも一緒に喜んでくれて、悲しいときもそばにいてくれて怒ってくれたの』
悟「……」
『星奬体は、この世に生まれた瞬間
天元様が察知し高専関係者から本人と家族に伝わる』
多分、誰かに知ってほしかったんだと思う
『そして黒井…黒井の家は代々、星漿体に使える家系で、それが嫌で逃げ出したのに自分で選んで私といてくれた
黒井だけが、私を普通の人にしてくれたの』
自分以外の誰かの中でも黒井と家族になりたかった
Aは微動だにしない綺麗な白い髪を見た
寝てしまったのか寝てしまったかもな
それでもいいかと更に声を潜めて問いかける
『一緒いて気遣うことなく、ありのままで笑いあえる
お前にもそんな人いるか?』
悟「いるよ
高専に入って初めて会った」
返ってきた答えに身じろいだ
五条は、こちらを振り向かず目元のサングラスをとり、手で術式…を使い遊んでいた
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作者名:卯月 | 作成日時:2021年7月16日 4時