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「A、おいで」


手を差し伸べられるので、私は自然と煉獄さんの手を握る。そのまま外に出てしまう。



「煉獄さん?」
「ピクニックに行こう」



煉獄さんから出なさそうなワードだったので最初は固まってしまった。
だが、ピクニックなんて嬉しくて、私は何度も頷いた。



しっかりと家の鍵を閉めたあと、車に乗り込む。



「煉獄さんとピクニックなんて、楽しみです!」



煉獄さんはふふ、と笑い私の髪を指に絡ませて見つめていた。





***




「わぁ……!梅の花ですか!綺麗ですね」



煉獄さんは大きなバスケットを持つ。
私が持とうとしたが断られてしまった。



「この先はもっと綺麗だ」



二人で少し山の奥に入りしばらくすると、開けた場所に出た。



「ここでゆっくりしようか」



レジャーシートを敷いて、煉獄さんは丁寧にバスケットから食事を出した。
私も隣に座ると、除菌シートを渡された。


「手を拭いたら、食べていいぞ。サンドイッチの他にはスコーンも持ってきた」


煉獄さんはそう言って、手を拭いてサンドイッチを食べ始めるので、私も一緒に食べる。



「ん〜!卵がゴロゴロ入ってて美味しいです!」
「…ふむ、そうか」


煉獄さんはまた違うサンドイッチを渡す。


「こっちはどうだ」
「……ん、こちらも美味しいですが、私……最初の方が好きです!」



ゴロゴロ卵が入ったサンドイッチ。
見た目は後から貰ったサンドイッチの方が綺麗だけど、私は少し形が崩れたサンドイッチの方が好きだ。



「ははっ、そうか。Aは形が歪の方が好みか」




煉獄さんは少しの間笑っていた。
私が不思議そうに見つめていると、煉獄さんはサンドイッチを前に出した。




「俺は料理をした事はないのだが、今回作ってみたんだ」
「え!?」
「こっちの崩れたやつが俺が作ったもの、そしてこれは瀧内のだな」



え、これ煉獄さんの手作り!!


「ふふ、良かった。Aが気に入ってくれて」






煉獄さんは嬉しそうに目を細め私を見たあと、またサンドイッチを食べ始めた。
その表情がとんでもなく色っぽかったなんて口が裂けても言えない。恥ずかしさを隠すように私はサンドイッチを頬張った。


その後は煉獄さんの屋敷の方が焼いたというスコーンと、ポットに入った紅茶を飲んで、二人で梅を眺めながらゆっくりと過ごしたのだった。

続→←閑話 3月14日



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(プロフ) - エスちゃんさん» ありがとうございます(*´-`*) (1月30日 21時) (レス) id: fa76bf1609 (このIDを非表示/違反報告)
エスちゃん - 私はとくにこれが好きなので待ってます❗️ (1月30日 12時) (レス) id: 2c7c01870e (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - エスちゃんさん» エスちゃん 様っ!これはこれは嬉しいコメントをありがとうございます(*´艸`)励みになります!!この丸、腕をぶんぶん振り回して頑張りますね!!ありがとうございます! (1月30日 11時) (レス) id: fa76bf1609 (このIDを非表示/違反報告)
エスちゃん - 続きが見たいです‼️楽しみです❗️ (1月30日 8時) (レス) id: c1a6291b46 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - こぐま☆にゃんこさん» わぁぁ!こぐま☆にゃんこさま、お久しぶりです!続編初のコメント、とても嬉しいです(*/-\*)こちらこそありがとうございますっ!! (1月21日 21時) (レス) id: fa76bf1609 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2024年1月21日 0時

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