無惨様のお兄様は楽しい事に目がない()【鬼滅の刃】

鬼が9匹 ページ11

数刻前.






「 お前はあとだ、先ずは… 」


下弦の鬼も流石に分かるのだろう

目の前に居る鬼狩りの力の差を、

曇天の下、顔は暗闇に溶けて見えないが、桜の羽織を風に靡かせる鬼狩りに感じる違和感はきっと強者に感じる違和感だと疑わなかった


故に、攻撃の標的返えたという訳だ。



「 ひっ…！！！ 」


殺 気に慄いたのか、弱々しい悲鳴を上げ震えた手で刀を握り直す 鬼 殺の剣 士。

コイツに時間を有している場合ではない、 コイツらは一人では無いのだから、 早々に切りかかれば 想定通り ひとり減る


…はずだった。




「 何っ？！…ざまぁねぇな、！！どんなにお前が強くってもな、弱い奴は足でまといだ。守る価値なんてねぇのによ！！！」



綺麗な黒い羽織がふわりと風を纏い桜模様がを赤く染る。まるで 満開の桜の如く。

ニンゲンサマ は 慈悲深い 様だ。
庇うように覆いかぶさり背中に深傷を負ってまで、守る価値なんてない。





自ら 不利な状況下に身を置くなんて、お涙ちょうだいってか？


しかし、それは ニンゲンである 場合の 話だった。






『 お遊びは終わりだ 』



月明かりが声に反応する様に 差し込めば
息を飲むほど端正で優美な顔があらわになり

下弦の鬼の顔は正しく顔面蒼白

自分が攻撃した鬼狩りは、



「 何故こんな所に貴方様がっ、」





鬼舞辻 A 、 鬼舞辻 無惨 の 実兄 であり
彼 に 、傷をつけるなど 言語道断、死 罪 に 相当する行為だ。

なんて事をしたんだ。と悔いても既に手遅れ




『 頭が高い 』




地を這うようなAの声に体が硬直し身動きが取れない。



『 哀れな鬼よ、塵となれ 』


" 心の呼吸、壱の型 。止水域(しすい) "


【 目視不可能な速さで節々に切り傷をつけ最終的に頸を切る
恐怖心を煽り精神的に苦 痛を与えた後、肉体自体も崩れゆく技である 】






「 あぁ、なんて綺麗なんだ 」








今世の際に残した言葉は、感嘆の一言。



やがて 、跡形もなく鬼は消え去った





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