長い月日 ページ36
炭治郎side
遊郭での戦いから早2ヶ月。
俺は一時生死をさまよったが
蝶屋敷のみなさんのおかげで
なんとかこうして生きている。
目を覚まして1週間が経った今、さすがに「すぐ任務に復帰はできない」と言うことなので気休めに善逸と蝶屋敷を出て散歩をしている。
「もう動いていいのか炭治郎？」
「あぁ全然大丈夫だよ。けど、中々体力が戻らなくて困ってるんだ」
「そりゃ2ヶ月もベッドの上で過ごしてたらそうなるよな〜。俺とか次の日に目覚めたんだぜ？もっと寝とけばよかったｰ」
昨日任務から帰ってきたばかりの善逸は顔や腕に包帯が巻かれている。
多分任務の時に怪我をしたんだろう。
よく頑張ってるよ、善逸は。
善逸だけじゃない、昨日から任務に出掛けている伊之助も今頃きっと頑張ってる。
俺も負けてられないな。
「で、俺達どこ行くんだ？」
俺の隣を歩きながら首を傾げた善逸。
「あぁ…それなんだけど、行きたいところがあるんだけどそこでいいか？」
「うん、別にいいけど…それどこなの？」
「もう少しで着くよ。善逸も分かるところだ」
「…？」
，
ある所で歩みを止めた。
「ここって……花街？」
そう、ここは俺達が2ヶ月前に上弦の陸と激闘した花街だ。
「最初、全然どこか分からなかった…」
「俺もここまで酷い有様だとは思わなかったよ」
花街は2ヶ月前に見た時とはまるで別の場所と
見間違える程に荒れ果てている。
俺達はあの時、鬼を倒す事に集中していたから花街の事を気にする余裕なんてなかった。
微かに香る花街独特の匂いでここが花街だと分かったけど、もし匂いが無かったらここが花街だとは気が付かなかっただろう。
それほど花街は変わり果てていたんだ。
ここに住んでいた人やここで働いていた人達は
どうしているんだろう。
大切な人が亡くなった人もいれば
帰る場所が無くなった人もいる
きっと胸が張り裂けそうなほど
深い悲しみと辛さに襲われているだろう。
「でも……もしあの時に戦っていなかったら、もっと大勢の人が命を落としてたんだ」
善逸の言う通り。
この戦いで命を落とした人達には
本当に、本当に申し訳ない。
けれどあの時、この場所で戦っていなかったらもっともっとたくさんの人が犠牲になっていた。
現実は人が思っているより、残酷なんだ。
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麗(プロフ) - 続きを読める事を楽しみにしてます！ (2020年11月13日 20時) (
レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
チュロス - あーやさん» あーやさんコメントありがとうございます！感動系の物語を書けたらな、とずっと思ってたので本当に嬉しいです！！こちらこそ読んでいただきありがとうございます（泣）これからもあーやさんが泣ける様なお話書けるように頑張ります！！ (2020年8月13日 3時) (レス) id: 5b28331b1d (このIDを非表示/違反報告)
あーや(プロフ) - 切ないです、、、涙腺弱いのでウルウルしながら読んでますw素敵な作品をありがとうございます！更新頑張って下さい！ (2020年8月13日 2時) (レス) id: 396fc52ffc (このIDを非表示/違反報告)
チュロス - 皐月ばっふぁろーさん» 皐月ばっふぁろーさん嬉しいお言葉ありがとうございます！！超ノロマ更新ですがこれからもよろしくお願いします！ (2020年7月5日 22時) (レス) id: 5b28331b1d (このIDを非表示/違反報告)
皐月ばっふぁろー(プロフ) - めっちゃ面白くて読み込みました！続き楽しみにしてます！ (2020年7月5日 2時) (レス) id: 9e1ebe4e73 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チュロス | 作成日時：2020年4月9日 22時
