80 ページ30
武道視点
佐野「A…こっちに、来てくれないか？」
A「……」ｺｸｯ
ﾃｸﾃｸ
武道「Aさん」
先程は、影で見えなかったが
この現代でのAさんは
過去とは一変していた
右目には包帯が巻いてあり
左腕がない
髪も太ももよりも下まで伸びているが引きずる程ではない
そして、素足だった為、足からは血が出でいた
佐野「…ごめんな。A」
A「……」
佐野「俺のせいで…喋れなくなっちまった…。ごめんな」
A「……ぃ」
武道「！」
佐野「…！」
A「…マイ…キー…。いいんだよ…お前の…せいじゃ…ないんだから…」
その場にしゃがみ込むAさん
佐野「…A」
ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ
A「…謝らないで…マイキー」
マイキー君の頭を撫でるAさん
A「すぐに…そっちに逝くから…ね…」
佐野「…タケミっち。A」
武道「…はい…」
佐野「お前らの手…
あったかい」
武道「…マイキー君？」
その一言を言い、マイキー君は生き絶えた
武道「嘘だよ。返事してよ。ねぇ…マイキー君…」
すると、マイキー君との思い出が流れ込んできた
直人「タケミチ君…」
A「タケ…ミチ…」
ｶﾁｬ
武道「Aさん…？」
A「…ありがとう。マイキーを…佐野万次郎を救ってくれて…。そして…ごめんね」ﾆｺｯ
Aさんは、自身の顳顬に銃を当てていた
武道「Aさん‼︎」
A「…最後くらい…青宗に会いたかったな…」
ﾄﾞﾝｯ‼︎
武道「Aさん！！！！」
ﾄﾞｻｯ
目の前で、一気に二人もいなくなった
悲しみしか溢れ出てこなかった
やっぱり俺は…
守るんだ
俺は…‼︎
みんなの未来を！！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 60人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：箔月 | 作成日時：2022年1月26日 23時
