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貴方視点
結局保健室に向かうが先輩が不在だった為私が健人に反転術式を使う
七海「すいません」
「謝らなくて良い。それより、何があった」
七海「ツギハギの人型の特級呪霊の術式を受け……」
「……」
ツギハギ……
「人型ってことは、知性ある？」
七海「はい。ペラペラと人語を喋っていましたよ。見た目も特に私達人間と変わりない」
「なるほどね…」
五条先輩の言っていた呪霊2体となにか関係があるのかも……
七海「Aさん」
「ん？どうしたの？」
七海「もしものことがあれば、アナタにも協力をしてもらいたい」
「！」
七海「私の信用信頼、尊敬できるアナタにだからのお願いです」
「健人……」
健人がそんなことを言うのは初めてだった
学生の時の私達は悲しみに暮れていて
誰かを頼ろうとはしていなかった
だけど今は…
「随分私のことわかってるんだね」
七海「わかりますよ」
「アナタは私の同期なんですから…」と、彼は言った
「……大丈夫。私は先輩の指示関係なく、健人が頼ってくるなら応えるよ」
私の罪滅ぼしになるなら
私はなんだってしてやる
静かな怒りが室内を覆った
すると突然、謎の立ち眩みに襲われた
「ッ…」
頭の中に誰かの声が響く
ケイスケじゃない
優しい
優しい声
«"____"»
七海「Aさん！」
「ッ！」
健人の声により
その声はかき消された
七海「大丈夫ですか？」
なんて心配された
迷惑はかけたくない…
だから私は
「平気平気。任務後の反転術式で呪力使いすぎたみたい。でも休めばすぐに治ると思うから、大丈夫だよ」
七海「そうですか」
「うん。本当に大丈夫」
健人には悟らせない
もうあんな思いはさせない
だから私は嘘をつく
誰かも分からない優しい声に惑わされたりしない
絶対に…
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作者名：箔月 | 作成日時：2023年7月17日 17時
