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リハビリを終え、
私は本丸という所へ連れてこられた。

私はこの大きな屋敷に、神様と住んでいたらしい。

だが、その記憶は一つもない。


「そこまで大所帯って訳でも無いから、気楽に入ってくれ。」

『はい。』


今の私としては、いきなり部下が出来て、
仕事もできない上司の気分だ。

不安でしかない。

あの人(母親)のように、
威張らないようにしよう。

それだけ心がけていれば、
きっと大丈夫。


「入るぞー。」


一番大きい襖を担当さんが開ける。

ばっと一斉に振り返られる。


『ッ...。』


無数の視線。
やだっ、見ないでっ。

手が震え出す。


「おい、大丈夫か?!」


頭が真っ白になり、その場にへたり込む。


『だ、いじょ..!』


気づけば誰かに抱きしめられていた。

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作者名:雪姫 | 作成日時:2022年5月23日 22時

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