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side by Yamato
テッツと別れた俺はクラブ“heaven”に来ていた。店内入るとステージ近くで待機していたKOO見かけ、「おい」と声をかけて小さな四角い金属のケースを見せる。するとKOOは疑い深く見てきたが、ROCKYのもとへ案内してくれた
ステージ裏の事務所らしき部屋につくと、ROCKYが待ち構えていたからケースを見せた
ロッキー「見つけたようだな」
KOOが手を差し出すので、ケースを渡した
ヤマト「その中何が入ってんだ」
コウ「はい?」
ヤマト「馴染みの店めちゃくちゃにしやがって、そんだけの価値がそのちっぽけなやつにあんのか」
コウ「さぁ?私達はお客様に安全な場所を提供しているだけ。それぞれの取引にはノータッチです」
ヤマト「ふざけんじゃねぇぞ」
ロッキー「こっちも聞きたいことが山ほどある」
脳裏に汚く荒らされいたITOKANの中や、ショックで泣き崩れていたナオミ、珍しく本気で怒ったAの様子が鮮明に思い浮かんだ
一体中のデータはどれだけ重要なんだろうか。それを聞いても結局教えてもらえず、てっきり紛失していたSDカードを返せば終わると思っていたがそうもいかないらしい
ROKKYの指示を聞いたKOOがモニターに監視カメラの映像を映し出した。クラブ内で楽しそうに過ごす女が出てきて、そいつがダンに聞いた特徴と似ていることに気がついた
コウ「この女はスモーキーの妹だ」
ヤマト「RUDEの……」
コウ「なぜ、あなたのお仲間がRUDEの取り引きに関わったのか。さらに奪われたそれを、なぜあなたが見つけてわざわざ返しに来たのか。今更しらを切ってもしょうがないですよ?」
ヤマト「ひとつ言えるのは、山王は何の関わりもねぇってことだ」
コウ「と、いいますと?」
ヤマト「誰か裏で糸を引いた奴がいる」
ロッキー「証拠は」
ヤマト「証拠はまだねぇ。だが俺達は誓って、汚い商売には首を突っ込まねぇ」
どうやらRascalsの考えとしては、俺達山王がRUDEと結託して暗躍していると思い込んでいるらしい
確かに当人達からすると、状況はそう読めちまう。だけど俺らはそんな腐ったマネはしねぇ、好き好んでSWORDが争うきっかけを作るもんか。証拠はないけどそう言い切ったら、突然ROCKYが杖で俺の腹を強く突いてきた。思わず痛さのあまり地面に膝をつく
ヤマト「う"っ……」
ロッキー「そんな言いぐさ誰が信じる」
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作者名:ウシマ♪o(`ω´ )o | 作成日時:2022年1月30日 21時