【HIGH&LOW】KIZUNA２ (ページ11)

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そんな話を聞いたコブラは、机を叩いて立ち上がる

コブラ「そんな理屈は通らねぇ」

ヤマト「だったら！！あのままほっとけって言うのか？」

ダン「せやけど！！このことが鬼邪高にバレてみーや。喧嘩の口実くれてやるようなもんやで」

情に熱く切実に訴えるヤマトと、後の状況を考えて慎重に意見するダン。彼らの言葉にもコブラは

コブラ「鬼邪高なんて別に大したことねぇ。いつでもぶっ潰す。……けどこの件は山王には関係ねぇ。てめぇの問題だ」

貴「コブラ……」

ヤマトと睨み合ったコブラはそう言って店を出てしまった

チハルと外に出ていたテッツも、店の裏で彼から事情を聞いていた。私とナオミも一緒に様子を見に行ってみると、テッツが心底呆れたように参っていた

テッツ「マジかよ...あの人すぐに人の揉め事に首突っ込むから...」

ナオミ「アンタは知らないと思うけどさ、SWORDはギリギリのところで均衡保ってんの」

貴「でも、ほんの小さなキッカケで崩れ出すことがある。コブラは二度と無駄な血は流したくない、そう思ってるんだよ」

チハルはSWORDの情勢を知らない。それ故に鬼邪高と山王は危うい状況だ。コブラの仲間を守りたい思いと、ヤマトのチハルを助けたい思い……。MUGENに起こった悲劇と、親友だったノボルに対する後悔……

そこから抱える両方の気持ちが分かるし、譲れないからこそ葛藤があるんだと思う

さっき総長のコブラが出て行ってしまって、取り敢えず中に入っても大丈夫だからとチハルやテッツをもう一度中に迎えた

その頃、まさか鬼邪高の生徒が山王の区域に来ていたなんて思いもせずにーーー

あれからどのくらい経っただろう。一応コブラ以外の皆は出ていかないけど、気まずい雰囲気のままで辛くなっていた時、ナオミの携帯に電話がかかってきた。相手は山王街のレディースーーー苺美瑠狂のメンバーの一人、明日香からだ

明日香「あ、ナオミか？...そこにいる？山王ちんこ」

ナオミ「いるけど...どうした？？」

ナオミが携帯をスピーカーモードにしてくれて、明日香がとんでもない最新情報を教えくれた

偶然、明日香が苺美瑠狂の総長である純子と床屋・ピューマに来ていて、鬼邪高の集団がITOKANを目指して歩いているのを見かけたらしい

ダン「鬼邪高が来るとかありえへんやろ...」

ダンがそう呟いて戸惑っていると、意を決したチハルが立ち上がった