【実/況/者・牛/沢】俺の初恋相手が同性しか目にない件について。

18人目も異性 ページ19

『…どう、した？』



これから何かが変わるような一言をAは告げようとしている。
まさか、もう会いたくないとか…！？

いやいや、今助けたりしてたし、好感度が下がるようなことはなかっただろ…！！
突然俺のことを嫌いになるだとかあるわけが…

そもそも、いつものように話していたから思い込んでいたが、Aは俺のことを友達として見てくれているのか…？


「牛沢君は、好きな人が、いるよね。



…それは、本当に、私？」



『当たり前だ。あの時から何も変わってはい。



Aのことを好きだと思っているから、あんなに必死になれるんだ。』



即答だ。俺がどれだけお前のことを考えて、頭の中でどれだけお前のことを悩んでいたと思ってんだ。



「…うん、そっか。


じゃあ、あの時、牛沢君から受けた告白の返事をする。
今まで先延ばしにして、返事を返すタイミングもわからなくなって、それでも待っていてくれてありがとう。」


あぁ、ここで俺の初めての恋…初恋は終わるんだな。
なんだかんだ言って、Aと二人きりで話すのはドキドキしぱなしだったけど、楽しかったんだ。少し…いや、かなり名残惜しい。



「…私ね、今日…やっと恋ってものを知ったの。今まで女の子に恋するのが当たり前だと思ってたから、だと思うんだけど…


私は、牛沢君のことが好き。


私の、初恋。牛沢君なの。
私に恋愛を教えてくれて、ありがとう。」


俺は目の前にいるAが微笑んでいるのはわかるものの、何が何だかわからなかった。
…Aは、俺のことが、好き…？



『は、はぁあっ！？！？ちょ、んんん！？！？Aサン！？！？』



「…わ、私は返事を返しただけだからっ！！告白してきたのはそっちでしょっ！！！」



『それもかなり前のことじゃんか！！…あぁぁもう…』



コホン、と咳をしてAの目を見て言う。




『…俺と、付き合ってください。』




「はい、喜んで。」

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