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14人目も同性 ページ15

…ゾノちゃんには、『将来は女の子と結婚する!』と言い続けてきた。
私もそうだと思ってた。


ゾノちゃんにも、言わなくちゃ。


『…あ、あの、ね、ゾノちゃん…私、今まで女の子が好きって言ってたけど…それ、本当は…』



「Aちゃんは、私が好きなんだよね。」


わかってるよ、と笑うゾノちゃん。
その笑顔に全身がぞわっと震える。

何、これ…なんで、大好きなゾノちゃんに恐怖を抱いてるの…?


「もー、Aちゃんは照れ屋さんだなぁ……ねぇ、Aちゃん…キヨ君が好き、だなんて嘘なの。ずっと…ずっと、Aちゃんしか見てなかったの。」


…ゾノちゃんは、キヨ君のこと好きじゃなかった…?ゾノちゃんは、私のことが…好き…?

わ、私は…ゾノちゃんが好きなわけではなかった。…なら、本当は…



その時、頭に思い浮かぶのは、いつもこの教室で他愛のない話を延々と話す彼の笑顔だった。



あぁ、本当は、私…



『…ゾノちゃん、私、好きな男の子がいる。』



牛沢君が、好きだったんだ。



私がそう言った瞬間、ゾノちゃんには影ができた。



「…何それ。今まで私のこと大好きって愛してるって散々言ってじゃん!!!

私はAちゃんしか見てなかった!!!
今まで!!!ずっと!!!!男に告白されても全部断ってたのは、Aちゃんのことしか好きになれなかったから!!!

なんで!?!?なんで、私よりも後から好きになった奴を選ぶの!?!?ねぇ!!!

おかしいと思わない!?!?こんなにも好き好き言われて、それを信じて私も貴女だけを想っていたのに!!それは全部違ったっていうの!?!?」


ドン、と机に身体を押し付けられた。
こわい、こわい、こわい、こわい…

頭の中には牛沢君。目の前には、豹変した親友。

こわい、涙が溜まっていく。


「…ねぇ、ここで身体を奪えば貴女は私のものになってくれるよね…?」


その時、ガチャガチャと扉の鍵を急いで開ける音が聞こえた。

…鍵…?

扉の方を見たくても、そんな隙を与えてくれないゾノちゃん。
恐怖で体も震えている。



「…今すぐ、そこから退けよ。」



私のきて欲しいと思う時に、いつも来てくれる貴方が、好きです、牛沢君。

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玲菜(プロフ) - 検索避けしてくださいね〜(*´∀`) (2016年9月11日 5時) (レス) id: aed4db2e81 (このIDを非表示/違反報告)
*nami* - 初見です!とても楽しく拝見させていただきました!これからも頑張ってください! (2016年8月13日 17時) (レス) id: ae71995594 (このIDを非表示/違反報告)
星屑かりん(プロフ) - 完結おめでとうございます。前作同様とても面白かったです(^ω^)これからのSatori様の活動応援しております!! (2016年8月13日 1時) (レス) id: d2bcb1d682 (このIDを非表示/違反報告)
吸血狐(プロフ) - 面白かったです!恋愛をしている感覚になりました! (2016年8月13日 0時) (レス) id: 883fe63173 (このIDを非表示/違反報告)
Satori(プロフ) - 未愛さん» 前作からありがとうございます…!!そう言っていただけて嬉しいです!次回作も頑張りますね! (2016年8月12日 6時) (レス) id: f82e827ae6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Satori | 作成日時:2016年8月4日 1時

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