【️イナズマイレブン】大好きな君に、人生最大の我儘を。I (ページ10)

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第59話ページ10

涼野side

(彼女は今、何をしているんだろうか…)
真面目な性格だから勉強中だろうか、それともテスト勉強疲れでもう休んでしまっただろうか、そんなことを考えながらソファで寛いでいると通知音が鳴った。

(！水無瀬さんからだ。)

(こんばんは、涼野くん。連絡先、合っています。水無瀬です。)
(ああ、よかった。リュウジから教えてもらった、勝手に追加してしまってすまない。)
(緑川くんから…！気にしないで！学校以外でも涼野くんと話せるって嬉しいから☺️)
(そう言ってもらえて私も嬉しい。ありがとう。ところで、試合の日程と場所がここに決まったんだが観に来られるだろうか？)
(もちろん！でも本当に観に行ってもいいの？)
(ああ、リュウジが君から手作り菓子を貰えると私に自慢して来た。楽しみにしているようだから、ぜひ観に来てくれ。)
(緑川くん…笑分かった、美味しいお菓子を作るから楽しみにしててって伝えておいてくれる？)

モヤ…

(？)

また心にモヤモヤとした嫌な感覚が生まれた。
なんだろうか、この感覚は。

私の方を向いて欲しいと心が強く感じている気がした。

初めて抱いた感覚に違和感を感じながらも、私は返事を続ける。
(分かった。それと、一つ君にお願いしたいことがあるんだが…)
(お願い？涼野くんからは初めてだね。何？)

私らしくないのは分かっている、でも。
(リュウジにあげる手作り菓子、私にも貰えないだろうか？)

そうメッセージを送った後、彼女からは既読はついてもなかなか返信が来ない。

「(負担をかけてしまっただろうか…。まあ、渡すのも手間にはなるから、仕方がないか。彼女には断りの連絡を…)」

なんでもない、忘れてくれ。そう打とうとした時彼女から返事が来た。

(ごめんびっくりしちゃって返事遅くなっちゃった！勿論いいよ！涼野くんのお口に合うか分からないけど、頑張って作るね☺️苦手なものあったら教えてくれる？)
(甘いものは全般的に好きだから大丈夫だ。あ楽しみにしている、ありがとう。)

携帯を閉じるとアイスを持った風呂上がりの晴矢がソファに歩いてくる。
南「風介〜、次お前の風呂の番だぜ…って、なんかいいことあったのかよ。」
涼「…別に、君には関係ない。いってくる。」
南「へーへーいってらー。」

南「……あいつ、めちゃくちゃ嬉しそうだったな。水無瀬関連か…？」