第56話 ページ7
数十分後…
母「はあ……、ふふ。紗季、目が真っ赤よ。」
『お母さんこそ。』
お互いに涙も落ち着いて再び食事を始めると、私の作った料理は少し冷めていた。
母「はあ……それにしても、紗季の学校生活が楽しいみたいでよかった。好きな人もできたのね、よかったね。」
『……うん。でも、涼野くん、サッカー部のストライカーでファンクラブもあるくらい女の子にも人気な人で……。私にも優しくしてくれるし…あ〜なんであんなにかっこいいのかなあ……。』
母「ふふふ。サッカー部なら試合を観に行って、差し入れをあげてみたらどう？スポーツって頭を使うから、糖分が欲しくなると思うし…。連絡先持っていたら、聞いてみたら？」
『でも、涼野くんのファンクラブの女の子、結構派手な子がいるみたいで…。その子たちに何か言われないか心配…。試合は涼野くんたちが観に来ないかって誘ってくれたからそこは心配いらないんだけど…。』
母「そうねえ…。試合の間に渡しに行くっていうのはどう？サッカーの試合って結構長いし、一試合したら大体次は空くでしょう？そのファンの子達も、空き時間はご飯食べに行ったりするだろうし丁度いいんじゃない？」
『確かに…！お母さんナイスアイディア！緑川くんにちょっと連絡してみる…！』
母「あら、涼野くんじゃないの？」
『涼野くんの連絡先、私持ってないもん。学校でもクラス違うからあんまり話せてないし…』
ピロリン♪
母「あら、紗季。携帯、鳴ってるよ？」
『え、誰だろう？マキちゃんとかかな……』
(涼野風介:こんばんは、水無瀬さんの連絡先で合っているだろうか？)
…………………………え、嘘でしょ？！
『す、涼野くん！？！？』
母「あらあら、涼野くんったらエスパーかしら♡」
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作者名：Haruhi | 作成日時：2024年3月15日 13時
