【️イナズマイレブン】大好きな君に、人生最大の我儘を。I (ページ13)

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第62話ページ13

『着いた…！』
初めての電車に戸惑いながらも、私はなんとか試合会場のスタジアムに到着した。
とても大きな会場で、試合前なのに席は満員に近い状態だった。

『(すごい人…。こんなに多くの人が、試合を観にくるんだ。)』
初めて経験するものすごい盛り上がりに私も不思議とテンションが上がっていた。

『(皆どこにいるんだろう……あ。)』
第一試合のチームがウオームアップをしている。そこには基山くん、南雲くん、涼野くん、緑川くん、マキちゃん、玲名ちゃん、愛ちゃん…皆の姿があった。

「「キャー！！ヒロト様ー！！！」」「「晴矢様〜！！♡」」
「「風介様頑張って〜！！！」」

『(わあ、ファンクラブの子達も来てる…。うちわも持ってる。さすが…。)』

3人は慣れたような顔で試合の準備を進めている。
基山くんがファンクラブの子達ににこりと笑って手を振ると、甲高い歓声が聞こえた。
涼野くんと南雲くんは相変わらずファンクラブの子達への声を無視して、集中してウオームアップに取り組んでいる。

『(皆が試合に集中できるように、私はできる限り静かに試合を見守ろうかな。)』

そしてウオームアップ終了後、両チームの選手がポジションにつき、試合のホイッスルが鳴った。

私はごくりと唾を飲んで、ただひたすらに心の中で皆を応援し続けた。