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『つっ…ヴッ…、ンッ…あっ』
「唇、噛むなよ。」
『あっ…ンッ…む、りで、すっ』
「あと、うなじ抑えとけ、俺でもきつい。」
『う…あ…』
そのあとは恐怖と混乱と悲しみと快感でぐちゃぐちゃだった。
親代わりの主人の見せる、男である顔と行為と。
自分がΩで遊女になるんだという現実が、突きつけられる。
容赦無い行為に快感を見出しながら、自分から女のような声が出ること嫌悪感を覚えた。
主人はαだ。
うなじをヒートの行為中に噛まれれば番になってしまう。
今はヒートではないが、うなじを噛まれることに恐怖を感じた。
必死にうなじを抑えた。
何度か主人に手の上から噛まれた。
口の中が鉄の味としょっぱい味がした。
お尻も腰も手も、痛かった。
何より心が痛かった。
主人のαのフェロモンにも当てられたのだろう。
そのあとの記憶はない。
ただ、部屋に響く水音と衣擦れの音。
青臭いような栗の花のような匂いは覚えている。
これが俺が遊女になった日。
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作者名:夜兎 | 作成日時:2023年9月5日 22時