日常3 ページ11
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「蜜月さまー。今日のお着物はどのようなものがよろしいですか?」
『そうだな…今日はリヒト様が来るから、黒の着物に紫の打ち掛けにしよう。
帯は銀に金の柄で。彼の方はあまり派手じゃ無い方がいい。
小物は蓮に任せるよ。』
「はーい」
リヒト様は40代の企業経営者で、羽振がいいものの派手なものはお気に召さない。
どちらかというとおとなしくて、少し恥じらいがある方がタイプ。
「髪は僕がアレンジしてもいいですか?」
『ああ、頼むよ凛。』
「わかりました!」
2人の禿に食事の後、支度を手伝ってもらっている。
この子達は俺の禿になって、2年ほど経つ。
最初は警戒心と不安とでうまくいかなかったが、慣れてくると手際も良く愛想もいい。
蓮は自分の可愛さを分かって行動するし、凛は少し無愛想だが芸事の腕前はピカイチだ。
2人はデビューしたらそれは人気になると思う。
「蜜月さま、髪のセットできました!」
「蜜月さま!お着物の準備ができましたのでこちらへ!
凛も着付け手伝って!」
「わかった!」
(やっぱりかわいいなぁ)
くるくると動き回る双子を眺めながら仕事の支度が整っていた。
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作者名:夜兎 | 作成日時:2023年9月5日 22時