最強さん家の兎ちゃん【五条悟】 (ページ33)

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Aside

ビニール袋に手を伸ばした瞬間、中から飛び出したのは、小さないくつもの手。

ペタペタと顔を触られる感じがする。

まるで私の存在を確かめるような。

目の前が塞がれ、暗くなり目を瞑る。

鼻を掠めるのは少しの腐敗臭、目をゆっくり開けるとそこは赤い肉に覆われた領域だった、出入り口はなく、完璧に呪霊の中だろう。

ヌラヌラと艶めく肉壁は艶かしく、脈打って生きているようだ。

『未完成ではあるが領域が生成されている訳ね。』

悟もいないし、思っていたよりここにいる呪霊は大物過ぎるかもしれない。

そうなると呪力量が発動条件の有造無象は使えない。

〝主様、ヤツの気配じゃ〟

『さっきからヤツって何よ、はっきり教えて』

〝両面宿儺〟

『なんでそんなのが…』

ドゴォ！！！

有造の声に驚きながら話しかけた瞬間、とんでもない爆発が起きた。

【咄嗟に呪力で守ったけど、凄い衝撃。何が起きた？】

さっきまで立っていた場所は少し抉れて、血のようなモノが流れている。

『うげぇ、きもぉ。』

〝主様、そんなこと言ってる場合かの〟

『でも…ってなんでそんなんなのよ。』

爆発の元、衝撃が飛んできた先を見るとそこに立っていたのは、

悟だった。

＊

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