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20匹 ページ21
Aside
手術室。
さすが病院なだけあってその言葉が恐怖に拍車をかける。
『ここだ、いる。』
�犲舁諭�武器いる？��
『そうだね、有象。
軽くて早いやつがいい。』
�爐△ぁ△錣�った��
右手の掌。有象の口から黒いモヤが出る。
それは私の手に集まり、一本の日本刀になった。
有象が生み出した呪具。名は
軽くてよく切れるし、私の術式が付与してあるので物体がないものにも有効。
私の術式は強い代わりに代償が大きい。
ここにいるのは確実に特級呪霊。
呪力量の多い相手に発動させるには、コツコツと呪力を削って消耗させるか、領域展開するしかない。
領域展開は、世界の理をも捻じ曲げることができるが、代償は大きい。
術式を知る悟や、家の人間は【領域展開はするな】と言い聞かせていた。
悟がいれば私の術式の対象内に収まるぐらいに弱らせて、悟が祓えなかったら私が祓う。
最初の計画はこれだった。
さすが悟なだけあって私と組む時はその計画でほぼ安定していた。
しかし悟は今いない。
やらなきゃ。悟がいなきゃ私は死ぬ。
死ぬのだ。
私達の間にはただの幼馴染ではない、繋がりがある。
それは呪いのような似たもの同士の私達にかけられた縛り。
死がふたりを分つまで。
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作者名：夜兎 | 作成日時：2022年11月7日 23時
