最強さん家の兎ちゃん【五条悟】 (ページ13)

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Aside

長くて悲しい夢を見ていた気がする。

自室に戻り、ベッドにダイブして寝てしまっていたらしい。

〝主様、起きたか〟
〝明日も早いですぞ〟

『うーん、わかったよ』

手から聞こえる声に返事をする。

〝懐かしい夢を見てたようですな〟

『ちょっとね』

〝風呂にでも入り寝てしまえ〟

『そうするね』

お母さんみたいに急かす両手に、あんな夢見たからかなと切ないような悲しいような気持ちになりながら、風呂に入り、1日を終える。

なんでこうなったのかな。

呪霊が見えなければ今頃幸せな家庭で普通に暮らして、恋人もできて、
楽しい毎日を過ごしていたかもしれない。

覆ることはないけれど、自分のもしもの人生が羨ましい。

心の中で少しだけ苦しい気持ちになったのは秘密。

〝騒々しい気配じゃの〟

眠りにつく瞬間、ボソボソッと聞こえた気がしたが暗闇に意識が沈んだ。

　