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10匹 ページ11

Aside




そのあと、叫び声を聞いた使用人が駆けつけて廊下に倒れる私を見つけたらしい。

母様は使用人に助けられ、命はだけは助かったものの意識が戻らない。



「A様、あの件について話ます。」



目の前に座る、男性は伊織(いおり)という。

幻中家は代々続く術師の家系で御三家五条家の分家だという事を説明された。

そして伊織は五条家から遣わされた使用人だ。



「A様は、呪いが見える方なのですね。

 司様が幻中家で唯一、術師として活動されていた方でした。

 “私の娘は呪いは見えない”とおっしゃっていたのでまさかとは思いましたが。」



司様とは私の父様である。

父はあの黒いナニカ、いわゆる呪いを祓う術師で1級という位置にいた。

そして任務で殉職した。



『おそらく、A様を襲った呪霊は司様が残した結界が弱くなり侵入したのでしょう。

 しかし、幻中家の術式は対象の認識を惑わし、記憶操作する術式のはず。

 A様の手のひらにある口と、呪霊を祓った事は同じ術式とは考え難いです。」



自分の手にある口を見つめる。

口というより今は線のようなシワのような感じだ。

伊織の説明もなんだか難しくてよくわからない。



「A様は、自分のことを知り強くなりたいですか?」



伊織の言葉に俯いていた顔をあげた。



「私は、母様を襲った呪いが怖いし、許せない。

 それに強くなって呪いを倒したい」



「わかりました。

 それでは五条家においでください。

 五条家は歴史もあり古い家系です。

 A様の術式のことも何かわかるかもしれません。

 それに五条家に同い年の悟様もいらっしゃいます。

 お母上がこの状態ですと、五条家にてお預かりした方が良いでしょう。」



伊織は1週間後にお迎えにあがりますと言い、五条家に帰っていった。

なんだか色々ありすぎて疲れた私は、母様の眠る布団に入る。



『かあさま。かあさまがいなくなったらAひとりになっちゃう。

 だからかあさまをまもれるくらいつよくなるね。」



母様の匂いと体温に包まれ生きているということを感じて眠りに落ちた。





 
 

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作者名:夜兎 | 作成日時:2022年11月7日 23時

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