検索窓
今日:12 hit、昨日:17 hit、合計:12,247 hit

約束の内容はもしかして ページ8

そもそも約束の内容自体が聞き取れなかったので、その後の展開に全くついていけないあたるであった。
「わっ!」
後ろからテンがいつの間にか現れてあたるをおどかす。
あたるは案の定驚き「わっ!」と叫んでしまう。
その声に気づいたラムと竜之介が同時にこっちを向く。
「なっ…なんでいるっちゃ!?」
「フン!偶然だ偶然。俺も帰るんだよ」
「そこラブレターあるで〜」
テンの注意も遅く、完全にラムだけを見ていたあたるはラブレターに足を取られて派手にすっ転ぶ。
いつもならラムが近寄っていくのに、今は近寄っていかない。
思わず近寄ろうとして足が少し前に出ていたが。
地面にぶつけた顔を押さえながらあたるが立ち上がり、無言で立ち去る。
それにテンもついていく。
「なんでついてくるんじゃ」
「アホのあたる見とったほうがおもろいもん」
ペペんっとフライパンで叩き落とし、すたたたーっと家への道をかけていく。
今はゆっくりと歩く気はなかった。
「待たんかーい!」
テンがふよふよと浮かんであたるを追いかける。
そのスピードより遥かに早い何かがテンの頭上を飛んでいった。
それはラムだった。
あたるの頭上をふわふわと浮いているかと思うと、メモ帳を開いてわざとらしく呟く。
「えっと…今日は終太郎とデートだっちゃ」
「なにぃ!?」
宿敵の名前を出され、あたるが上を見上げてラムを睨みつける。
「なんだっちゃ?」
「…別に」
ラムはそのまま何も言わずに飛び去ってしまう。
あたるはその背中をしばらく寂しげに眺めていたが、すぐに歩き出す。
「なぁ、約束ってなんや?」
ふわ〜っとあたるの視界にテンが入り込む。
あたるは目をそらして言う。
「お前いつからいたんだよ」
「竜之介のねぇちゃんとラムちゃんが話してるところ」
「ずいぶん前からいやがったのな」
いかにも嫌そうに睨みつける。
「わいめっちゃ気になるねん。なんや?」
「だから知らんというとるではないか!」
本当にあたるには覚えがないのだ。
今朝ラムが怒り出したあのガールハントを思い出し、それから更にさかのぼっていく。
しかし本当に覚えが……ん…?
『ねぇダーリン、このネックレス可愛い〜!ペアネックレスだっちゃ!買って!』
ラムがハート型のネックレスを手にして飛び跳ねる。
あたるは嫌そうにネックレスとその値段を見て言う。

ラムの想い→←約束?



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.0/10 (10 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
7人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

如月フウカ(プロフ) - sさん» 素敵なコメントありがとうございます!原作は実はお察しの通り何度も何度も読んでおります(笑)こ、公式スピンオフ!?もしそうなったら嬉しすぎますね!?そんなふうに思ってくれて本当にありがとうございます! (2022年10月19日 17時) (レス) @page30 id: 38853c992b (このIDを非表示/違反報告)
s(プロフ) - 面白すぎる...。感動しました!原作をものすごく読み込まれているのが伝わってきます。公式スピンオフできるクオリティーだと思います!! (2022年10月9日 22時) (レス) @page30 id: 6a6e0e01b8 (このIDを非表示/違反報告)
如月フウカ(プロフ) - あまねさん» あまねちゃん読んでくれたのねありがとー!!ラム可愛いよね!一途を極めてて凄い好き笑 (2020年4月12日 20時) (レス) id: e48e0731f6 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - わ、うる星やつらだぁ!ラムちゃん可愛いですよねぇ(ノ≧▽≦)ノ (2020年4月12日 19時) (レス) id: 079e1812d5 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:如月フウカ | 作成日時:2018年7月16日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。