誰？ ページ29
「ねーねー誰？」
「やかましい」
「分かった……しのぶだっちゃね！？」
怒りぎみに言うとあたるは首を横に振る。
それはまたまたラムの意表をつき、驚かされたが、また悩みこむ。
「サクラ！」
「違う！」
「ランちゃん！」
「違う！」
「テンちゃん？」
「んなわけあるか！」
「あ、じゃぁチェリー！」
「選択肢に入っとらんわい！」
「うーん、了子？飛鳥？」
「どっちも違う」
「お義母さま！」
「違う！」
その後もラムが知り合い(主に女子だが、たまに男子)を片っ端からあげていったが、あたるは「違う」という答えをひたすら返し、ラムが心底驚いたように言う。
「まさか……終太郎だっちゃ……？」
真面目にショックを受けたように聞いてくるラムにずこっとあたるがすべる。
「おのれは何を言うとるんじゃ！！」
ラムはその答えを聞きホッとする。
もしうなずかれたらどうしようかと思っていたのだ。
「人の嫌がる料理を作り、人をひたすら追いかけ回し、どこへ行くにもついてきて俺の邪魔をして」
唐突に話されたその言葉が自分を指していることに気づき、ラムが怒りだす。
「喧嘩売ってるのけ！」
ピリピリとラムのまわりで電気が飛ぶ。
これはいつもの電撃か…と思われた時、あたるが怒っているラムを全く気にせず言葉を続けたので、電撃を飛ばさずに続きを待つ。
「他の女の子に話しかけただけで電撃を食らわし、お節介やきでいっつも空を飛び回ってるヤツじゃ」
「……ん？」
その謎の終わり方にラムの怒りも一瞬で消え失せる。
そしてきょとんと首を傾げる。
「うちに喧嘩売ってるんじゃないのけ？」
何度も瞬きして言うとあたるが強く言い返す。
「売ってないわ！」
ラムに自分の言っている事が伝わったら伝わったで「嘘だ」と言ってやるつもりだったのに、伝わらないは伝わらないで普通に寂しい。
「ねーどういう事だっちゃ？」
「知らん知らん」
ラムがあたるに近寄って何度も何度も尋ねるが「知らん」の一点縛りなので、尋ね方を変える。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 7人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
如月フウカ(プロフ) - sさん» 素敵なコメントありがとうございます！原作は実はお察しの通り何度も何度も読んでおります（笑）こ、公式スピンオフ！？もしそうなったら嬉しすぎますね！？そんなふうに思ってくれて本当にありがとうございます！ (2022年10月19日 17時) (
レス) @page30 id: 38853c992b (このIDを非表示/違反報告)
s(プロフ) - 面白すぎる...。感動しました！原作をものすごく読み込まれているのが伝わってきます。公式スピンオフできるクオリティーだと思います！！ (2022年10月9日 22時) (レス) @page30 id: 6a6e0e01b8 (このIDを非表示/違反報告)
如月フウカ(プロフ) - あまねさん» あまねちゃん読んでくれたのねありがとー！！ラム可愛いよね！一途を極めてて凄い好き笑 (2020年4月12日 20時) (レス) id: e48e0731f6 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - わ、うる星やつらだぁ！ラムちゃん可愛いですよねぇ(ﾉ≧▽≦)ﾉ (2020年4月12日 19時) (レス) id: 079e1812d5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：如月フウカ | 作成日時：2018年7月16日 17時
