大人なテンちゃん ページ23
「ラムちゃんこれ〜！」
その声に二人が振り向き、テンを見る。
テンはラムのメモ帳を持っていた。
ラムはそれを見てハッとする。
あたるはその様子を見て怪訝そうな顔をする。
「ん？どうした？」
「わ、忘れてたっちゃ…それには今後のデートの予定がびっしりと…」
「なにぃー！？今すぐ断れ！こーとーわーれー！」
プルルルル
その瞬間に電話がかかってくる。
あたるが即座に電話に出る。
『はい、もしも…』
『ラムちゃん明日のデートの事なんだけどね…！』
『誰が貴様とデートするか！』
あたるは即答して電話を乱暴に切る。
ハァ、ハァとあたるが息を吐く。
「だ、ダーリン？デート、断ったっちゃ！？」
ラムはどうやらあたるが女の子からの誘いを断ったと思っているようだ。
テンの方は違ったが。
「わいはラムちゃん宛の電話やったと思うで〜」
「うるさい！」
「え、そうなのけ！？ダーリン！だったらなんで切ったっちゃ！」
「これは俺ん家の電話だ！切ろうが切るまいが俺の勝手じゃ！」
「うちはダーリンみたくデートの約束を破る人じゃないっちゃ！」
「えーい、やかましいっ！デートは忘れとったと言うとろうが！」
ギャーギャー騒ぐあたるとラムをよそに、またまた電話が鳴り響く。
そして出ようとしたあたるとラムの間を通り抜け、テンが出る。
『はい、もしもし。』
『お、その声はジャリテン！ラムちゃんいる？』
『悪いなー、この二人、もう仲直りしてんねん。せやから、ラムちゃんは誰のデートも受けへんで。約束は無しや。そんじゃ、さいなら〜』
テンはそう言って電話を切ると、窓からふわふわと外に出ていってしまう。
「じゃーわい、色んな人にラムちゃんとあたるのアホの事伝えてくるで〜」
あまりにも大人な行動をとったテンに、二人はしばらく呆然とする。
シーンとした廊下であたるが独り言のように呟く。
「あーあなんかアホらし」
その言葉にラムが答える。
「だっちゃね」
あたるは立ち上がり、リビングに入っていく。
「みかんでも食うか、ラム」
ラムはその言葉に、嬉しそうに返事をする。
「だっちゃ！」
コタツでぬくぬくとしながらあたるが口にみかんを放り込む。
ラムもみかんをむいて一口食べ、あたるを見つめる。
その視線に気づいたあたるがラムに聞く。
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如月フウカ(プロフ) - sさん» 素敵なコメントありがとうございます！原作は実はお察しの通り何度も何度も読んでおります（笑）こ、公式スピンオフ！？もしそうなったら嬉しすぎますね！？そんなふうに思ってくれて本当にありがとうございます！ (2022年10月19日 17時) (
レス) @page30 id: 38853c992b (このIDを非表示/違反報告)
s(プロフ) - 面白すぎる...。感動しました！原作をものすごく読み込まれているのが伝わってきます。公式スピンオフできるクオリティーだと思います！！ (2022年10月9日 22時) (レス) @page30 id: 6a6e0e01b8 (このIDを非表示/違反報告)
如月フウカ(プロフ) - あまねさん» あまねちゃん読んでくれたのねありがとー！！ラム可愛いよね！一途を極めてて凄い好き笑 (2020年4月12日 20時) (レス) id: e48e0731f6 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - わ、うる星やつらだぁ！ラムちゃん可愛いですよねぇ(ﾉ≧▽≦)ﾉ (2020年4月12日 19時) (レス) id: 079e1812d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：如月フウカ | 作成日時：2018年7月16日 17時
