他の男には ページ21
「ねーダーリン家の中だけで良いからつけて！」
ラムが「お願い！」と手を合わせる。
「嫌だ！」と断固として承諾してくれないあたるにラムは作戦を変えることにする。
「じゃぁ分かったっちゃ。うちは別の『A』さんとペアネックレスつけよーっと」
ラムが横目であたるを見ながら言う。
「なに？」
案の定あたるはすぐに反応した。
ラムが自分以外の男とペアネックレスをつけて仲良くデートをしている映像が脳裏をよぎった。
ラムにガールハントを邪魔されるのは嫌だが、ラムに浮気されるのはもっと嫌だ、というのが本心のあたるは、悩む。
そして無言でラムからネックレスを奪い、自身の首にネックレスをつける。
ラムは驚いて目をぱちくりさせる。
まさか本気でつけてくれるとは思っていなかった。
「…つけてくれるのけ？」
「…今だけじゃアホ」
照れて声が少し小さくなっている。
「やったー！ありがとうダーリン！」
ラムが子供のように喜んでぎゅっとあたるを抱きしめる。
こういうさりげない行動がラムのハートを掴むのだ。
あたるが無言で突っ立っていると、電話が鳴り響いた。
「あたるー！電話よ！女の子から！」
あたるはその瞬間残像を残すほどの速さで階段を駆け下りる。
「あーっダーリン！」
ラムは気づいたら何もない空間を抱きしめていたが、即座に階段の下に飛んでいく。
「はいはーい、あたるくんですよーっ！え、なになに？明日暇かって？暇暇！明日と言わず今も暇だよーっ！うんうん、分かった！明日喫茶店前で！」
チリンッとあたるが電話を切る音が響く。
後ろからはバチッバチッと電気の音が聞こえる。
あたるはハッとして振り返る。
「ダーリン」
怒りをこめてラムが叫ぶ。
「こんの浮気者ぉぉぉっ」
「うぎゃぁぁぁぁっ」
二人のつけたネックレスが光を反射してキラリと光る。
それを丁度台所から出てきたあたるの母が目撃する。
そして何度も瞬きした。
「あらっ、ラムちゃんこれ…」
あたるの母があたるとラムがつけているネックレスを交互に指差すと、ラムが笑う。
「ダーリンが買ってくれたんだっちゃよ！お義母さま！」
その言葉にもっとあたるの母が驚いて瞬きする。
そしてあたるの肩を叩く。
「なっ、なんだよ母さん」
「あんたをここまで愛してくれる人なんてもうこの先一生現れないわよ？ラムちゃんを大切にしなさい」
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如月フウカ(プロフ) - sさん» 素敵なコメントありがとうございます！原作は実はお察しの通り何度も何度も読んでおります（笑）こ、公式スピンオフ！？もしそうなったら嬉しすぎますね！？そんなふうに思ってくれて本当にありがとうございます！ (2022年10月19日 17時) (
レス) @page30 id: 38853c992b (このIDを非表示/違反報告)
s(プロフ) - 面白すぎる...。感動しました！原作をものすごく読み込まれているのが伝わってきます。公式スピンオフできるクオリティーだと思います！！ (2022年10月9日 22時) (レス) @page30 id: 6a6e0e01b8 (このIDを非表示/違反報告)
如月フウカ(プロフ) - あまねさん» あまねちゃん読んでくれたのねありがとー！！ラム可愛いよね！一途を極めてて凄い好き笑 (2020年4月12日 20時) (レス) id: e48e0731f6 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - わ、うる星やつらだぁ！ラムちゃん可愛いですよねぇ(ﾉ≧▽≦)ﾉ (2020年4月12日 19時) (レス) id: 079e1812d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：如月フウカ | 作成日時：2018年7月16日 17時
