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テンちゃん乱入 ページ3

「ラムちゃ〜ん」
空いている窓から入り込み、ふわふわと浮いてのんびりとしたスピードでラムに近づいていくのは彼女の従兄弟テンだ。
「テンちゃん!おいで!」
物凄くゆっくりなスピードでようやくラムの机にたどり着くというとき、隣の席のあたるがパシンッとノートで叩き落とす。
「あいたっ!なにすんねん!」
あたるはムスッとした顔で答える。
「俺の目の前を通るからじゃアホ」
「なんやと!なんであたるの前を通っちゃいかんのや!」
スゥーッと息を大きく吸い込み、あたるに向けて燃えさかる炎を吐き出す。
あたるはまっ黒こげになりながらもムスッとして何も言わない。
「なんやコイツいつもと違うやんけ」
「テンちゃん!こっち来るっちゃ!」
(いつもは全力で反抗してきたり、言い返してきたりするのになんで今日は何もしてこんのや?)
と疑問を抱えながらラムの方に飛ぶ。
ラムはこっちを見ていたあたると目が合い、あたると同時にフンッとそっぽを向く。
テンはその状況を見て幼児ながら瞬時に理解する。
(なるほど、喧嘩したんやな)
「ラムちゃん良い機会や!このアホと別れた方がええで!」
「もう別れたっちゃ。ただし、誰かさんが反省して謝ってくるまで、だっちゃ」
ラムはあたるの方を見ながら言う。
テンは「しかしなぁ」と小さい腕を組みながら言う。
「あのアホにそんな根性あるんかいな?」
「うちは謝ってくるまで許すつもりはないっちゃ!」
ラムが堂々と教室で宣言する。
あたるは頬杖をついて言う。
「フンッ、誰が謝るかアホ」
★昼休み★
「お前が悪いで」
「なんで喧嘩の原因も知らんお前がそう偉そうに言えんのじゃ」
「聞かんでも分かるわ!まーた浮気したんやろ!」
テンが強くあたるに言う。
あたるはテンと目を合わせようとせず、そっぽを向いて答える。
「いつものことじゃないか」
「いつもと違うことしたからラムちゃんが怒っとるんやないのか?」
テンがあたるの視線の先に無理やり入り込んで睨みつける。
あたるはムッとして別の方向を向く。
またテンが無理やり視界に入り込み、あたるが別の方向を向くというのを何度か繰り返す。
「お前にはカンケーねーだろ!」
またもや机を叩いて立ち上がってあたるはあてもなく歩き出す。
「あっ!どこ行くんや!」
「ランちゃんのとこ〜」
「お前全然反省してないやんけ!」
「そうだよ〜」
「こらー待たんか!」
テンが追いかけてくる気配を感じながら教室のドアをピシャリと閉める。

なんだかんだで…→←まさかの宣言



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如月フウカ(プロフ) - sさん» 素敵なコメントありがとうございます!原作は実はお察しの通り何度も何度も読んでおります(笑)こ、公式スピンオフ!?もしそうなったら嬉しすぎますね!?そんなふうに思ってくれて本当にありがとうございます! (2022年10月19日 17時) (レス) @page30 id: 38853c992b (このIDを非表示/違反報告)
s(プロフ) - 面白すぎる...。感動しました!原作をものすごく読み込まれているのが伝わってきます。公式スピンオフできるクオリティーだと思います!! (2022年10月9日 22時) (レス) @page30 id: 6a6e0e01b8 (このIDを非表示/違反報告)
如月フウカ(プロフ) - あまねさん» あまねちゃん読んでくれたのねありがとー!!ラム可愛いよね!一途を極めてて凄い好き笑 (2020年4月12日 20時) (レス) id: e48e0731f6 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - わ、うる星やつらだぁ!ラムちゃん可愛いですよねぇ(ノ≧▽≦)ノ (2020年4月12日 19時) (レス) id: 079e1812d5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:如月フウカ | 作成日時:2018年7月16日 17時

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