意地でもつけない ページ20
「本当にぃ〜？」
ラムが空中で逆さまになってあたるを見つめる。
「うちがやってあげるっちゃ！」
あたるの背後にまわるとあたるがすぐに振り返って背中を見せない。
「だから出来ると言うとろうが！！学校につけてくのが嫌なだけじゃい！」
「意地っ張り！」
「どーせ俺は意地っ張りじゃ」
「ふんっ」と言って意地でもネックレスをつけようとしないので、ラムが仕方なく二人分ネックレスをつけようとする。
しかしネックレスのホックが意外とひっかからず、ラムが苦戦する。
「なんだ、出来ないのはお前じゃねーか」
あたるがからかうとラムが顔を赤くして反論する。
「うっ、うるさいっちゃね〜！出来るっちゃよ！」
ラムが焦りながらホックを引っ掛けようとするも、ラムからは全く見えない位置なのでかかる気配はない。
鏡がないため、ラムからは死角なのだ。
みかねたあたるが無言でラムからネックレスを奪い取る。
「あっ、なにするっちゃダーリン！」
そしてそのまま『L』の方のネックレスだけをつけてあげる。
「あれ？ダーリンのが無いっちゃよ？」
『A』のネックレスが無いことに気づいたラムが疑問を口にする。
するとあたるが答える。
「バーカこれは俺のだろ。例え食えなくても俺の金と引き換えにしたんだからお前にはやらん」
その言葉が意外だったらしく、ラムはきょとんとする。
「持っててくれるのけ？」
てっきり持つこと自体を嫌がると思ったのだ。
「持つしかなかろーが」
「でもつけてくれないのけ？」
「もちろん」
それでもラムは少し嬉しかった。
ペアの何かを持ちたかったから、例えつけてくれなくても良かったのだ。
そして、テンがあたるに近づいて言う。
「意地っ張りなやっちゃなーそんなにペアが嫌なんか」
「おまーは黙ってろ」
ぺしんっとテンを叩く。
「いってーな！叩き過ぎやアホ！」
テンがすぅっと息を吸って炎を吐き出す前ぶれの行動をとったので、あたるが即座にどこからかフライパンを取り出し炎を喰らわないようにする。
毎度毎度日常的に起こる光景だ。
ラムはその隙にあたるからネックレスを奪い取り、あたるに無理やりつけようとする。
あたるはそれに気づき、すっと避ける。
ラムは頬を膨らませて不満そうに言う。
「なにかに集中してる時ならつけれると思ったのにぃー」
「明らかに背後に回られたら分かるわ！」
本人は気づかれないように動いたつもりらしかった。
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如月フウカ(プロフ) - sさん» 素敵なコメントありがとうございます！原作は実はお察しの通り何度も何度も読んでおります（笑）こ、公式スピンオフ！？もしそうなったら嬉しすぎますね！？そんなふうに思ってくれて本当にありがとうございます！ (2022年10月19日 17時) (
レス) @page30 id: 38853c992b (このIDを非表示/違反報告)
s(プロフ) - 面白すぎる...。感動しました！原作をものすごく読み込まれているのが伝わってきます。公式スピンオフできるクオリティーだと思います！！ (2022年10月9日 22時) (レス) @page30 id: 6a6e0e01b8 (このIDを非表示/違反報告)
如月フウカ(プロフ) - あまねさん» あまねちゃん読んでくれたのねありがとー！！ラム可愛いよね！一途を極めてて凄い好き笑 (2020年4月12日 20時) (レス) id: e48e0731f6 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - わ、うる星やつらだぁ！ラムちゃん可愛いですよねぇ(ﾉ≧▽≦)ﾉ (2020年4月12日 19時) (レス) id: 079e1812d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：如月フウカ | 作成日時：2018年7月16日 17時
