うる星やつら 二人の愛の危機！？

嫌われた…？ ページ13

あたるが無言で再びどこからかハンマーを取り出し殴りつける。
終太郎は頭をおさえながら「大体！」と叫ぶ。
「貴様はラムさんに対して冷たすぎる！」
再び刀を向け、あたるははしっと受け止める。
「だからなんだと言うんじゃ。俺がラムにどう対応しようと俺の勝手だろう？」
「ぐぬぬーああ言えばこう言う！」
「ラムちゃんコイツら同レベルやで〜」
テンがそう呟こうものならあたるが叩き落とし面堂が刀を突きつける。
ラムは無言で拳を握りしめる。
そして電撃を放ち、無理やり喧嘩を止める。
「で、何が言いたいっちゃ。謝りに来たのけ！？」
電撃で黒焦げになりながらあたるが立ち上がる。
「だ…だから俺が悪かっ…」
「おーいラム〜そんなとこにいたのか！遊びに来たぜ〜」
あたるの声を遮ったのはバイクを走らせる弁天だった。
ラムは外に飛び出し弁天に手を振る。
「弁天〜！終太郎、うちはこれで失礼するっちゃ！」
「え、ら、ラムさん」
「弁天様〜！！」
あたるが弁天に向かってそう言うのをラムは無言で眺め、何もせずそのまま弁天の方へ向かっていく。
あたるは思わず弁天に向けていた両手を下げ、無言でラムを眺める。
電撃を放ってこないところを見るとやはり相当怒っているようだ。
「ラムさーん！また来てくださいね！いつでも歓迎しますよ！」
「ありがとだっちゃー！」
あたるが無言で黙りこくっているところにテンが入り込む。
「ラムちゃんに嫌われたったー！フラレた上に嫌われとるー！」
ぺしんっと叩き落とし、すぐにテンを掴みそのまま外に出て帰ろうとする。
終太郎がそれに気づき止める。
「諸星」
「なんだよ」
「ラムさん…本気で怒っているようだな」
「んなことくらい俺も分かっとるわ」
「あれは本気の本気やな〜。いっつもお前の事呼んでるセリフあるやろ？あれラムちゃん今日怒ってから一言も言うてへんで〜」
テンの何気ない一言であたると終太郎がハッとする。
『お前』とはあたるに向けられたセリフで、あたるの事をラムがどう呼んでいるかというと全会一致で『ダーリン』だと返ってくるだろう。
だがしかし記憶の限り反省するまで別れると言われてから一度も言われていない。
これは本気だ。
このまま放っておくと確実にラムはあたるから離れていってしまうだろう。
さすがにあたるも冷や汗をかく。
「アホのあたるも遂に見放されたんやな〜」
ぺしんっと叩いて今度こそ立ち去ろうとする。
「諸星！」

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