なぜ、それを？【三十九港】 ページ39
─イゾウside─
つい先程、うちのマルコとリアンが決闘した。
勝敗なんてもう見えてると思っていた。
……マルコが負けるはずないと。
だが、その考えは根底から覆された。
始まって一瞬で立ち込めた霧。どんな戦いをしているのか、まるで分からない。
だが、霧が晴れた時には、もう決着は着いていた。
不死鳥になっていない、その上辛そうな顔をしているマルコ。
こんなの最初から分かっていたとでも言うような余裕の笑みを浮かべるリアン。
全てを物語っていた。
……嘘…だろ…。
俺だけじゃない。ここに居た誰もがそう思ったはずだ。
あのマルコが負けるなんて。前代未聞じゃないか？
戦いが終わった次の瞬間には、もういつも通りで、相変わらずの冷たい笑顔。威嚇する様な低い声。
それに加えて、強すぎるくらいの覇王色の覇気。
俺でさえ、立っているのがやっとの状態だった。
これが……マルコの言っていた覇気か…！
そして、リアンは、オヤジの前に立った俺に、静かに言い、用が終われば、さっさと出ていくと言った。
どうして？……そう思った自分がいた。
……なぜ…俺はアイツにそんなことを思った？！リアンは、喧嘩売ったんだ！出ていくと聞いて、素直に良かったと思える自分が、何故かそこにはいなかった。
オヤジは、
白「グラララララララッ！バカ息子たちっ！俺ァ、こいつに用がある。…大丈夫だ。ガキにやられるほど、弱くはねェ。」
と言うだけ言って、リアンを連れ、部屋へと戻っていってしまった。
まぁ、マルコといい、オヤジといい、あんなふうになるたァ珍しい。
─リアンside─
決闘が終わり、和服美人さんに、一言物申し、エドワードについて行った。
何を言われるかと思ったら。
白「なァ、リアン。……おめェさん、
シーリーンの娘だろう？」
……ちょっと待て。…なぜこいつが、なぜ……
母様のことを知ってるんだっっ？！？！
驚きを隠せない私を前に、エドワードはなおも続けた。
白「ヴォルカン・Ｄ・シーリーン。そして、おめェは、リアンとだけしか言わなかったが、本名は……」
と言いかけたんで、ここからは私が言った。
もうこのさえどーでもいいや。
これを言えば、逃げることはもうできないのか。
ここを出ていきたかったんだがな。
そして、少し、はァと溜息をつき、こう言った。
リアン『バレたら仕方ないですね、、エドワード。私の本名は……ヴォルカン・Ｄ・リアン。』
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Licht-リヒト-(プロフ) - 哀羅さん» 応援しております。文字は書いた分だけ上達しますし頑張って下さい！ (2020年8月3日 17時) (
レス) id: 882fee5827 (このIDを非表示/違反報告)
哀羅(プロフ) - Licht-リヒト-さん» オォ！！リヒトさん！！ありがとうございます！！嬉しすぎます泣泣でもこれでもあんまり上手くいってなくて。視点の切り替え下手っぴです笑これからどんどん上手くなれるよう精進します。コメントまで下さりありがとうございます！ (2020年7月22日 17時) (レス) id: 58bdaeccd2 (このIDを非表示/違反報告)
Licht-リヒト-(プロフ) - すごく面白いですね！ 主人公の能力もカッコよくて良いなと思います。また、視点の切り替えもお上手で読みやすかったです。 (2020年7月22日 10時) (レス) id: 17df9f06ee (このIDを非表示/違反報告)
哀羅(プロフ) - 部屋狭さん» 嘘ですよー！私なんかよりも、部屋狭さんの方が絶対良いですよ！！！！でも、とても有難いお言葉です！！ありがとうございます！！そして何よりもわざわざ読んでくださり、コメントまで下さったことにもう嬉し過ぎてハーレムです笑 (2020年6月26日 18時) (レス) id: 58bdaeccd2 (このIDを非表示/違反報告)
部屋狭 - めっちゃ面白いです！私、設定こんな練れないんでウラヤマです… (2020年6月26日 18時) (レス) id: becd15f444 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：哀羅 | 作者ホームページ：http://.uranai.riane.jarrck
作成日時：2020年5月16日 12時
