【歌い手】だから、ボクにもちゃんとついてますって！！【男主】

１３話　ごり押し ページ15

昊「奏、歌って！！」

朝はお姉ちゃんよりは得意なので、今日はお姉ちゃんが起きてくる前に起きた。

そして着替えやご飯などを済ませて部屋に行くと、部屋の前にお姉ちゃんがいた。

すると突然歌えと言われた。

……え？

『え、どうしたの。急に何？』

昊「ちょっと動画撮りたいなって」

『ん？？？』

ますます意味が分かりません。

え、なんでこのタイミング？

動画？なんのために？？

昊「ちょっとネットに上げてみるだけよ！顔は写さないし声とアコギだけしか見えないようにするから……ダメ？」

お姉ちゃん、僕がダメ押しに弱いこと知ってて……！！

しかし意味がわからない。

なんで？

え、今ネットにあげるって言ったよね？

いやいや、あの歌い手さんみたいに歌投稿するってことでしょ？？

僕には無理だよ。

『でも、僕見てるだけで十分だから』

昊「なら私用にする。私が奏に会いた過ぎて萎えたらみる」

『……ほんとに？』

昊「ほんとに」

『ん〜〜〜〜〜、はぁ。ちょっとだけね』

昊「おっしゃあ！！わかった、じゃあアコギ取ってくるわ！」

そう言い残して階段を駆け下りた。

ほんとに押しに弱い。

けどまあ投稿しないならいいだろう。

そう思い、僕は歌わされた。

だいたい五時間ほど。

うん。意味不明すぎるよね。

途中から僕も楽しくなっちゃって……w

何曲歌ったかはわからないけど、お姉ちゃんは動画を眺めながら上機嫌で帰っていった。


.

１４話　どーもどーも→←１２話　しっくり

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す