イタリアン・マフィア達の日常【短編】 (ページ14)

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過去篇【シリアス】ページ14

リオン・テオラータ

あいつは、私の2つ年上の幼馴染みだった＿＿＿＿＿

A『リオンは大きくなったら何になるの？』

あの頃のセピア色の記憶
私達はある教会裏に咲いていた四つ葉のクローバーを探しに、よく集まっていた。

ここならお話が出来るよねとか笑いながら

リオン『そうだな～僕は、警察官になって
悪い人を倒したい！それとAちゃんを守りたい』

A『リオンに守ってもらえるなんて嬉しい！ずっとずっとずっと一緒に居ようね』

リオン『うん！僕も病気治して
強い人になるよ！！』

その頃のリオンは心配症で気が弱いくせに
病気持ちで、いつも世話を焼いていた

ところが

A『リオン！引っ越しって
どういう事！？』

急いでリオンの親に話を聞きに行く
リオンのお母さんがにこっと笑って話してくれた。

『リオンちゃんは、大きい病院に行くのよ。
Aちゃんが悲しむのも分かるけど...』

A『嫌だ！大きい病院に行ったらリオンと会えなくなる、そんなの嫌』
私は反対した。

だって、リオンと会えなくなるんだもん。

そんなの嫌だよ

...嫌だ

それに大きい病院だなんて行ったことのない所が怖くて

それが、リオンが死んじゃうように思えて
つい泣いてしまった。

『Aちゃん、リオンちゃんは強くなる為に病院に行くのよ？
病院に行ってね、自分の病気を治すんだって。

これはリオンちゃんが決めたのよ』

A『嘘だ嘘だっリオンは、ずっと一緒に居るって言った！なのに＿＿なのに＿＿』

行かないで、リオン＿＿＿＿

私を一人にしないで＿＿＿＿＿＿＿

リオンのお母さんにリオンが今どこにいるか
を聞くと、リオンはもう病院に行ったという

私を置いて

たった一人の友達だと思っていたのに

それからリオンが現れる事は無くなった。
リオンの家は廃屋になり、やがて取り壊され

リオンの思い出は、消えてしまった＿＿

それからというもの全てを分かってくれる
友達など居らず、日に日に嘘をつくようになった。

でも楽しくなくて

本気で楽しいと思えるのは、リオンとの時間だけだった