自由を夢見る不老不死 (ページ3)

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説明って大事ページ3

『私は、もともと沙代と時弥に取り憑いたんだけど、沙代と時弥が死んじゃってから何故か、水木さんに取り憑いちゃって、そのまま離れられなくなっちゃったんだよね。』

ゲゲ郎「そうじゃったのか。手荒な真似してすまんかつたのう。」

『まぁ、あの状況じゃ勘違いしてもしょうがない！私もちゃんと説明しなかったし！』

岩子「貴方、とても強いのでしょう？」

『えっ？』

岩子「捕まっている時に聞いたのよ。裏鬼道の術を扱う天才だって。」

確かに、私は自他ともに認める裏鬼道の術を扱う天才だ。
そのことも説明しておいた方がいいか。

『私が持つ妖力と霊力は異常な程に多く、操る狂骨は、沙代達が操る狂骨よりも強い。後、私自身にも力がある。』

水木「どんな力なんだ？」

『……物などの時間を戻す能力。』

空気が一気に揺らぐ。

ゲゲ郎「なんじゃと？あの何百年に……下手したら1000年に1人に宿ると言われている鬼道衆の術か？」

『うん。その術で間違いないよ。岩子さんとゲゲ郎さんの体を治したのも、水木さんの記憶を戻したのも、私の力。あっ、でも、時間そのものを戻したり、死人を生き返らせることは出来ないよ！』

岩子「じゃあ、私達の恩人って訳ね！」

重くなり、冷たくなった空気を一気に引き裂いたのは、岩子さんだった。

『……！でも、私は龍賀の一族で、貴方達幽霊族を狩ってきた裏鬼道の術を扱う1人でもあるよ。』

本来ならここにはいてはいけない存在。

ゲゲ郎「そんなの関係ないぞ。お主は、ワシらの恩人じゃ。」

水木「そうだな。」

『そっか。ありがとう。あっ、後、肉体は完全に戻ってるわけじゃないから。五年に一回くらい、私が術をかけ直さないと、徐々に体が術をかける前に戻っちゃうから、その時はまたかけさせてね！』

そんなこんなで、私は水木さんの家に住むことになった。
住んでから分かったが、私は、水木さんの周りと家の中なら、自由に行き来できるようだ。だから、水木さんと岩子さんが仕事の日は、ゲゲ郎さんと鬼太郎の世話をしてる。

楽しく暮らしていた。あの日、あの悪夢を見るまでは。