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猗「え!?私のですか…!?」
貴「先程決めたことだから、まだ無惨様には言っていないのだけれどね。」
猗「いえ、そこではなく…なぜ私に家を…?」
貴「こんな狭い所にいつまでも自分の子供が住んでいるのを黙って見ている母親がどこにいるのです?」
猗「で、ですが…あのお方がお許しになるはずありません。私のために家を建てるなど…。」
貴「猗窩座…私を舐めているのかしら?」
猗「!!申し訳ありません…!そのようなことは決してありません。」
貴「私はそんな弱い者ではありませんよ。これでも無惨様の妻ですから。だから無惨様がなんと言おうと私の考えは変わりません。」
猗「でも…私はあまり家に帰ることができないかもしれません。それでもよろしいのですか?名前様のご期待を裏切ることになるかもしれません。」
貴「そんなこと、気にしなくて良いのですよ。帰る場所があるということが大事なのです。」
猗「そう、ですか…。」
貴「あなたの家を建てるのが嫌だったら、無限城に直接来ても良いですよ?」
猗「いや、それはさすがに…。あの方に怒られてしまいますので。」
貴「そうでしょう?だからね、許してくれるかしら。あなたの家を建てること。」
猗「…光栄なことでございます。断りを入れるはずありません。」
貴「良かったわ。他の上弦の子達の所にも顔を出すから、少し時間がかかってしまうと思うのだけれどごめんなさいね。」
猗「私はいくらでも待てますので。そのお気持ちだけでありがたい限りです。」
貴「あと、その口調も少し気になるわね。」
猗「?これが普通ではないかと。名前様はあのお方の妻であらせられますので。」
貴「先程言うたでしょう?私達は家族なのだから、そんな風に気を使って欲しくないの。」
猗「ですが…」
貴「私が認めているのだから良いのです。あなた達は気遣いすぎるのよ。私は無惨様では無いのだから。上司ではなくて母よ?」
猗「…承知致しました。」
貴「まあ段々とでいいわ。私達にはたくさん時間があるのだから。あ、そうそう母上などと呼んでくれても構わないわよ。」
猗「!?いえ、そこまでは…。」
貴「それも段々と、ね。」
猗「承知しました。」
俺は勘違いをしていたみたいだ。彼女は見た目が弱そうに見えただけで、ちっとも弱くない。あの方はそれを分かっていて名前様を妻にしたのかもしれない。やはり凄い人だ。この方達を超える者はいるのだろうか。
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Rin♪(プロフ) - 嬉しいです!ご期待に添えるように頑張ります! (2021年10月2日 14時) (レス) id: a9945681d4 (このIDを非表示/違反報告)
のん(プロフ) - こんにちは!無惨様の愛され系がなかなか無くて見た瞬間キターっ!てなりました!どんどん甘々キュンキュンでお願いします!楽しみにしています✨ (2021年10月2日 12時) (レス) @page2 id: dcd3ffce5a (このIDを非表示/違反報告)
のん(プロフ) - こんにちは!無惨様の愛され系がなかなか無くて見た瞬間キターっ!てなりました!どんどん甘々キュンキュンでお願いします!楽しみにしてます! (2021年10月2日 12時) (レス) @page2 id: dcd3ffce5a (このIDを非表示/違反報告)
Rin♪(プロフ) - こんなに喜んでいただけるのなら、もっと早く書いていればよかったです笑 (2021年10月1日 21時) (レス) id: a9945681d4 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 待ってなんでこの神作に早く出会わなかったの?私バカなの?((((喧しいわ (2021年10月1日 21時) (レス) id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Rin♪ | 作成日時:2021年9月28日 22時