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れい ページ1

ここは海底一万メートルのマリアナ海溝に存在する独立人理保障機関unknown。

先日はこの機関の所長が里帰りを果たしており、その珍道中がなかなかハードボイルドな内容になっているため酒の肴にはもってこいのゆえ、食堂で24歳組こと通称"撃沈三銃士"が飲み明かしていた。

「いやほんと、ルイスから聞いてはいたけどさ、まじであんな経験ってリアルであるんだなぁ……」
と、しみじみ話すは撃沈三銃士の一角を担う陰キャ眼鏡ことレオン・キャンベル。
──この機関の所長であり、先述した珍道中体験者二号である。

「俺も大概でしたけど、レオンさんもなかなか酷い状況ですね」
と、自身の体験を振り返って悪寒に襲われているのは撃沈三銃士の一角を担う変態紳士ことルイス・スタインフェルド。
──レオンの同僚の投影魔術の使い手であり、珍道中初代経験者である。

「でも、なかなか楽しそうだね。僕も一回行ってみようかな」
と、謎の発言をする彼は撃沈三銃士の最強の一角を担う人外こと橘碧。
──レオンとルイスの同僚の魔剣使いであり、珍道中未経験者でもある。

「いやいや、何を言ってるの碧くん? お前が行ったら世界は終焉を迎えそうじゃん? そういうのは世のためにならないから引き籠るべきであって、余計な火種を巻くのは俺が許さん」
「レオンさんと同意見です。俺にないはずの直感がミスター橘は行かせるべきじゃないと訴えかけてます。あと、まだエリザベスとノアくんの結婚式と甥っ子か姪っ子を見るまで死ねません」

必死の形相で碧の珍業を止めにかかるレオンとルイス。

ただでさえお互い、自身の経験でかなり疲弊したのだ。

碧が疲弊するとなると、それでこそ天変地異ぐらいの天災が見舞わなければ無理に違いない。

「そう?」

こてん、と小首を傾げるその様に変態紳士は彼の弟の面影を少し見出して勝手に気持ち悪く悶え始めているが置いておいて。

「そうだぞ碧、お父さんは認めてません。なぁ母さん?」
「……」
「おーい、ルイス。そこはお母さん役を務めてくれないと話進まないんだけど」
「……今、俺はミスター橘の中にあった樹くんを見い出して悶えてます。話し掛けないでください」
「たぶんそれ樹が聞いたらドン引きすると思うわ」

既にグラスもボトルを開けている二人は完全に出来上がっている訳であるが。

碧も碧で日本酒を少しずつ飲みつつ、思考はどうやって決行するかを考えていた。

誰かこの人外止めないと地球が滅ぶぞ。

いち→



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作者名:翔べないペンギン | 作者ホームページ:なし。  
作成日時:2022年1月27日 2時

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