姐ゴリラ系眠り姫 (ページ6)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:30,667 hit

安心感ページ6

ユウside

Aさんと名乗る人は何処か安心する雰囲気を纏っていた

なんか…お姉ちゃん…みたいな…?

そんな感じがしてつい心を許してしまうようなそんな人の様に思えた

リドル先輩の名前を口に出したら目を輝かせて知っているのかと聞いてきた。リドル先輩とは一体どういう関係なんだろう…?

それにリドル先輩みたいにオーバーブロットを起こしたって本当なんだろうか…全くあの人からは起こしたようには見えなかったけど…

明日聞けたら聞いてみようかな

朝…

パンが焼けたような香ばしい香りが鼻を擽った

…パン…?え!?パン!?

音が付きそうなくらい勢いよく飛び起き、談話室へと向かう

すると、昨日ベッドで寝ていたはずのAさんがゴーストの手を借りながら朝食を作っていた

『あ、おはよう!昨日は眠れたか?』

僕たちに気付くと笑顔で挨拶をしてくれた

そしてちょっとだけ焦げた食パンと、少し歪な形の目玉焼きを差し出された

「これ…」

『いやあ久々に作ったらちょっと焦がしちゃってさあ〜明日はちゃんと作るから今日は我慢してなー?』

食べてもいいんですか?と聞こうとしたら少し頬を赤く染め笑いながらそう言った

『あれ…もしかしてパン嫌いだったか…?』

誰かが朝食を用意してくれるのは久しぶりで無意識の内に僕の頬を涙が伝っていた

僕のそれを見てAさんはギョッとして慌てながら

『そんなにパン苦手だったのか!?あぁ、えっと…とりあえず涙拭きな?パンは私が責任持って食うから!!』

と何か勘違いして慌てていて、僕は声をしゃくり上げながら

「ﾋｯｸ…ちが、違うんです…」

と言った。そしたらすぐにAさんは先程までの慌てようとは真逆に凄く落ち着いて

僕の頭を優しく撫でた

僕は無理矢理服の袖で涙を拭いたが涙は止まらない止まれ涙と心の中で叫びながら涙を拭いた

Aさんはそんな僕に

『…よく分からんがこういう時は大人しく泣いとけ。此処には私とグリムしかいないし。落ち着くまでいっぱい泣きな?』

そう、優しい声で僕に言った。

僕はその言葉に甘えて沢山泣いた。沢山。

その間Aさんは静かに僕の頭を撫でてくれた

泣き止むとAさんは落ち着いたか?と温かいお茶を淹れて持ってきてくれた

さっきまでの事を思い出すと凄く恥ずかしい

「その…すみませんでした…」

恥ずかしくなってつい謝ったら気にするなって言ってくれた