姐ゴリラ系眠り姫 (ページ34)

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安心ページ34

俺がずっと待っていた女が今俺の胸の中にいる。そう実感するとこんなにも安心するとは思わなかった

自然と抱きしめる力が強くなるとAは空気も読まず

『ちょ、この体勢割とキツイっす』

と言った。ハッとことん空気読まねぇなお前。そういうところに惚れた俺も俺だがつくづく空気読まねぇなお前らも

「アッ俺らはこれでー!行くぞデュース!」
「あ、おいエース!監督生、くれぐれも無理はするなよそれじゃあまた明日」

そう言って足早に駆けていった

『めっちゃ静かになりましたね、グリム君も疲れて寝たみたいですし。ラギーは寝ないん?』

「オレはまだ起きてるッス」

シシシッと笑ってこちらを見てくるラギーを無視し俺はAに言いたかったことを言った

「もう勝手に居なくなったりすんな。次勝手に居なくなってみろ。喉元噛み切ってやるからな」

ラギーは怖…と引きつった顔をしていた

だがAは全く怯えるでもなく至って普通に、否、どちらかと言えば嬉しそうに

『それほど心配してくれるんですね昼猫先輩。ありがとうございます』

と微笑んだ。どうやらコイツには俺の言いたいことが分かったようだ

脅したように言ったが俺はただ心配なだけだった。また急にいなくなったらなんて考えたくもない。あの頃は恐らく一番荒れていただろう

『もうバッチリ元気なんでご心配はおかけしませんよ。大丈夫です。勝手にいなくなったりはしませんから』

動けない俺の頭を撫でながらそう言った

はぁ…俺はコイツにどんだけ心を許しちまったんだ…?こんな信用ならねぇ言葉にも安心するなんて相当俺はこいつに溺れているらしい

「A、嘘は良くないッスよ?」

とラギーが話を割って入ってきた。どういう事だと問えばあ、とすっかり忘れていたと言わんばかりの声を出した

『あ、あーそうでした。バッチリ元気ではないですねすいません、死にかけですね』

そう言われて意味が分からず思いっきり二人を睨んだ

「い、いや…オレまで睨まなくとも…」
『あ、人を売ったな!?ラギー許さんぞ貴様』

茶番は良いからさっさと吐けと言えば大人しく説明し出した