Brightest (ページ10)

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Touch（さんかく）ページ10

今日の撮影は"Touch"

　

Aちゃんが張り切ってスタジオ用意してくれたから

絶対に成功させる。

"本番行きまーす"

音楽が流れて歌が始まる。

Aちゃんのことを考えて歌の練習したら

いい仕上がりになった。

"まさか恋の仕業"

"君に触れたい"

"街中に溢れるノイズさえ恋のキューピット

　どこまででも行こう"

"声じゃ言えない愛も知りたいから"

"心まで届くように"

"今すぐに触れたい"

"君に触れTouch"

カメラの次にAちゃんを見てる回数が多くて

でも、Aちゃんは気づいてなかったと思う。

止めない方法は、俺が行動すること。

増田「Aちゃん。仕事終わったら

話したいことがあるんだけど、大丈夫？」

『はい!大丈夫ですよ？』

・

いい返事が聞けたから、それからの俺は

すっごい、ご機嫌だったらしい(笑)

仕事が全部片付いて時計を見ると

ちょうど午後3時。

ティータイム♪ティータイム♪

Aちゃんが入口付近で待っててくれてるから

声を掛けて、一緒にマネージャーの車に乗った。

そして、適当に走らせると公園近くに

止めてた俺の車に乗っけて

『増田さん。疲れてませんか？』

助手席に座ったAちゃんが口を開く。

増田「大丈夫。俺、運転好きだから♪

それと、増田さんじゃなくて貴久って呼んで？」

だめかなー…

だって、手越は"裕也くん"でしょ。

俺が"増田さん"ってなんかそっけないよね…

『え…あ、貴久さん？』

増田「′さん′付けなきゃだめ？」

今日の俺は我儘だ。

『えっと……では、貴久くん。』

増田「んー、ギリギリ合格(笑)

ねえ、これからカフェいかない？」

恥ずかしいから、先の話を進めて

『はい!…行きたいです!私で良ければ、ぜひ!』

Aちゃんじゃなかったらこんなことしないよ。

アクセルを踏んで車を走らせると

赤信号でふと横顔を見たら綺麗で

可愛くて

触れてみたいその唇に

感じたことのないトキメキだった。