Unhappy Cinderella 【跡部景吾/テニプリ】 (ページ7)

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それにしても、本当に久しぶり。なんだか、幼い頃を思い出すようだった。

「小さい頃も、このメンバーでよく遊んだよね。懐かしいなあ」

「Aさんも、お元気で……何より、です」

「ありがとう、ムネヒロ。あなたも相変わらずケイゴのそばにいるのね？」

「アーン、当たり前だろ。なあ樺地」

「ウス」

会話に笑みを弾ませながら、私は彼の横顔を見ていた。

……あの時も、ずいぶん綺麗な顔立ちをしていたけれど。あの時より、ずっとずっと素敵で、格好よくなった。

彼が通る度、女の子たちがきゃあきゃあと声を上げる。すっかり有名人なのね、あなたも。

「……何見てんだ、A。俺様ばっかり見てると転ぶぞ」

「いいじゃない、久しぶりなんだし」

だけど、彼が私の名前を呼んでくれる度、優越感を覚えていた。

ちょっぴり嫌な奴になってる？でもね、それでもいい。

私は彼と釣合いたいの。私は、彼のガールフレンドになりたいの。

(ケイゴのプリンセスになることが、小さなあの日からの夢だったんだもの)