◇ ページ15
佐久間side
佐「あれ、なんか亮平の薬減り早くない？」
看「阿部くん？さっき渡辺先生が薬持ってったから間違いないと思うけど」
佐「ほんとですか？えーちゃんと2週間分きっちり出したのになぁ。1週間分まとめて渡してるとか？」
“阿部亮平”と書いた薬の棚には、本来2週間分を2袋に分けた封筒が入ってるはずが、1袋しかない。
看「間違った棚入れたとか？誰かここの棚開けた人ー？」
そう言ってベテランの看護師が周りを見渡すと、1人の若い看護師が手をあげた。
看『阿部くんですよね？さっきここに薬貰いに来ましたよ』
渡「え。なんで」
丁度回診の終わった翔太が俺の後ろで立ち止まり、会話に加わる。
看『今日の分の薬まだ貰ってないから、ちょうだい、って』
渡「は…俺、渡したって」
佐「で、何錠渡したの？」
看『聞いたんですけど、自分で管理するからいいって……』
まさか。
佐「袋ごと渡したの？」
看『はい……なんか怒ってたみたいなので、』
忙しなくガヤガヤするナースステーションの中で、この3人の会話だけが孤立したみたいにシーンとなっていた。
渡「俺行くっ……」
血相を変えた翔太の後ろを俺も走って着いていった。
お願い。
何事もありませんように。
そんな願いは先に病室に飛び込んだ翔太の「亮平！！」という大声で打ち砕かれた。
ベッドの上でエビのようにお腹を抱える亮平。
背中が大きく上下していて、手は小刻みに震えている。
佐「翔太、連絡！」
渡「う、うん……」
完全にショックを受けてる翔太はぷるぷる震える手でポッケからPHSを取りだした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1275人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おいぬ(プロフ) - チェリーさん» メッセージに送らせて頂きました( ᵕᴗᵕ ) (10月12日 22時) (
レス) id: e34387800d (このIDを非表示/違反報告)
チェリー(プロフ) - コメ失礼します。sugar and saltという小説のパスワードを教えて頂けますか？ (10月12日 17時) (レス) id: 5958ebef62 (このIDを非表示/違反報告)
おいぬ(プロフ) - ぽぽぽさん» わぁ〜本当ですか！とーっても嬉しいです( "̮ )マイペースですがこれからも読んで頂けたら嬉しいです( .ˬ.)" (2022年12月15日 20時) (レス) id: e34387800d (このIDを非表示/違反報告)
ぽぽぽ - コメ失礼します。いつもほほえましく読ませてもらってます！おまけと言っても面白い話で、ありがとうございます。これからも応援しています！！ (2022年12月15日 19時) (レス) @page28 id: ae6b64ffe5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おいぬ | 作成日時：2022年8月31日 20時
