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康ちゃんも私もお風呂から上がり、ソファに座ってアイスを食べる。
時計の針は深夜0:00を回り、もうそこそこいい時間を指していた。
『深夜のアイスってなんでこんなに美味いんやろなぁ』
「ねー」
『そんな思ってへんやろ』
「思ってる思ってる」
『いま適当にあしらったやろ！』
「あ！ちょっと！！」
仕返しや！なんて言われてアイスを大きな一口で食べられた。
私も負けじと康ちゃんのアイスを狙うも阻止されてばっかで… 気付けば汗だくになりながらアイスを食べていた。
『そんな意地悪なAちゃんにはこちょこちょ攻撃やからな！』
「もーいいって！いっかい落ち着こ！？」
『いや！俺のこの気持ちが落ち着かへん言ってる！』
と、康ちゃんに羽交締めされた状態。
でもこれが案外心地いいものだったりする。
『見たいチャンネルないの？』
「ない」
『じゃあ録画してたあのお笑いのやつ見ようや』
「うん」
右手でチャンネルを操作しながら、左手は私の頬を撫でている。
… このまま時間が止まればいいのに。
私の“ 好き ”の気持ちがこれ以上溢れないように、ずっとこのままでいいのに。
『眠たくなったら寝ていいんやで？』
「… うん」
私が想いを伝えて壊れる関係ならば、一生このままの関係でいい。
ふらっと現れた女の人と康ちゃんがいい感じになるくらいなら、このまま時が止まって、私だけしか見れないようになってしまえばいい。
『お疲れやな、よぉ寝ぇや？』
なんて甘い言葉を聞いて、私は再び眠りについた。
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作者名：うめ | 作成日時：2022年7月22日 7時
