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Episode08.無償の愛 ページ8

「頭いた…」

夜中、3時頃、目が覚めて下の冷蔵庫に水を取りに行きキャップを開け口にした。
二日酔いなのか、頭が痛い。
物音がしてソファを見ると、お父さんが寝ていた。
パソコン作業をしてそのまま寝てしまったんだろう。

毛布をかけ、部屋に上がる。
そう言えば私、どうやって帰ってきたっけ。

「東がタクシー呼んでくれたのかな」

部屋に入り、ベッドに倒れこむ。
ペンギンの人形が私の隣にいてくれて安心する。
なんだか零君の顔に似てるんだよね、このペンギンちょっと不細工だけど。

「ちょっと無愛想な所かな」

ふふっと笑いながら、人形を抱きしめまた眠りについた。





次の日の朝、二日酔いの私を察してか、お母さんがコンソメスープを出してくれた。
朝から身に染みる。

「昨日は零君と飲んでいたの?」
「え?違うよ、落し物課の飲み会だよ」
「あら…零君がAを送ってくれたのよ」
「…えええ!」

てっきり、東が送ってくれたものかと思っていた。
なんで零君が近くにいたのかが疑問だったけど、嬉しい、と思ってしまう。

「零君、本当に昔から優しいわよね」
「…昔は尖ってたよ。愛想笑いなんてしなかったのに」

駅の改札を通る時に、定期が鞄に入っていて、やっぱり昨日零君が送ってくれたんだと確信した。
とりあえず、かかるかわからないが、駄目元で電話をかけてみる。
何コール目かで留守電サービスに接続され、私は通話ボタンを切った。

「おい、A」

後ろから声をかけられ、振り向くと東だった。
何だか機嫌が悪そう。

「おはよう、東。昨日、飲み会ありがとうね、半分記憶ないんだけど」
「…お前、零君はやめといた方がいいぞ」
「東、零君に会ったの!?」

東はまぁな、と言ってエスカレーターに乗り私はその後に続く。

「Aのこと幸せにできねぇな、あれは」
「…私は零君の隣に入れるだけで幸せなの」
「零君もイケメンだけど俺の方がイケメンだな」

東はいつもの調子でからかってくるが、私は零君に会いたくて、電話の折り返しがないか電源を入れてみる。
まだ、その様な通知は来ていない。

“幸せ”
私はさっきの東の言葉が頭の中から離れなかった。







God Mother
アマレットの優しい味が特徴的なカクテル
意味は(無償の愛)

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設定タグ:安室透 , 降谷零 , 名探偵コナン   
作品ジャンル:アニメ
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(プロフ) - 小説読みました!!! 面白かったです!更新頑張ってください!! (2019年4月5日 22時) (レス) id: 9cb1ed3aee (このIDを非表示/違反報告)
黒猫(プロフ) - はじめまして!前作も読ませていただいていました!こちらのお話も素敵で大好きです!今後どうなっていくのか楽しみです。これからも応援しています♪ (2019年1月31日 12時) (レス) id: 43ab538aea (このIDを非表示/違反報告)
恋魔法ちゃん(プロフ) - RURUさん» コメントありがとうございます(*´-`)前作同様、応援してくださり大変感謝しております。 (2019年1月12日 14時) (レス) id: f14e05799e (このIDを非表示/違反報告)
RURU(プロフ) - 前回の小説も読ませてもらいました!今回の作品もとても楽しみに待ってました!!これからも頑張って下さい! (2019年1月6日 14時) (レス) id: b7492cc28b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:恋魔法ちゃん | 作成日時:2019年1月5日 10時

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