Episode04.隠せない気持ち ページ4
夜の水族館は何故か幻想的で、大好きだった。
はしゃいで水槽を覗き込んでいると、
「小さい頃から水族館好きだもんな」
「零君も好きでしょ？チンアナゴとかずっと見てたよね」
ふと周りを見ると、カップルばかりで私達もカップルに見えるのかな、と思った。
零君と付き合えたらどれだけ幸せか。
でも、私達はカップルじゃないしただの幼馴染。
私の一方的な恋。
水族館の出口でお土産やさんを見て回る。
可愛い人形が沢山置いてあって、その中で一際目を引いたペンギンの不細工な顔の人形。
でも、ペンギンにペンギンの帽子が被せられてて可愛かった。
「これ可愛い！」
「…可愛いのか？これ」
私はその人形を買おうと値札を見るが7500円。
ペンギンに被せられているペンギンの帽子のビジューが高いのかな。
「買わないのか」
「うん、諦める」
私はそう言ってお土産やさんを出た。
零君と近くの夜景が綺麗なレストランに入り食事をする。
「零君、ちゃんと休めてる？」
「今休んでるよ」
「違うよ。ちゃんと寝てる？」
零君は私に、心配しなくていい、と言って頭を撫でた。
「零君、ごめんね。私のために時間取ってもらって」
私が謝ると零君は私のおでこの近くに手を持って来て、デコピンをした。
「Aのわがままに付き合えるのは僕だけだから気にしなくていい」
フォローになってない気がするけど、零君が笑っているから私は安心した。
すると零君が先程のペンギンの人形を私に手渡す。
「え、これいつの間に…」
「誕生日だからね。まだ早いけど」
「…ありがとう」
宝物がまた１つ増えた。
零君の不器用な優しさが、私は大好き。
「零君大好き」
ペンギンに向かって小さく呟いた。
実はこの顔、なんだか零君に似てる気がして、だから欲しかったんだよ。
レストランから出ると、もう10時を回っていた。
私も零君も明日も仕事なので車で家の前まで送ってもらう。
「零君、本当にありがとう。ペンギンも大事にするね」
「あぁ」
私はそんな彼の唇を奪った。
ただ、唇が触れるだけのキス。
「…おい、A」
「お礼だよ」
別に零君は本気で嫌がらないし、だから私は零君とキスをする。
零君にはキスの１つや２つなんて軽いものなんだろうから、私はわがままになってしまう。
「零君、好き」
零君の唇をもう一度奪う。
零君との幼馴染以上の不思議な関係。
Vodka Gibson
度数が高いから、飲む時は要注意。
意味は(隠せない気持ち)
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柊(プロフ) - 小説読みました！！！ 面白かったです！更新頑張ってください！！ (2019年4月5日 22時) (
レス) id: 9cb1ed3aee (このIDを非表示/違反報告)
黒猫(プロフ) - はじめまして！前作も読ませていただいていました！こちらのお話も素敵で大好きです！今後どうなっていくのか楽しみです。これからも応援しています♪ (2019年1月31日 12時) (レス) id: 43ab538aea (このIDを非表示/違反報告)
恋魔法ちゃん(プロフ) - RURUさん» コメントありがとうございます(*´-`)前作同様、応援してくださり大変感謝しております。 (2019年1月12日 14時) (レス) id: f14e05799e (このIDを非表示/違反報告)
RURU(プロフ) - 前回の小説も読ませてもらいました！今回の作品もとても楽しみに待ってました！！これからも頑張って下さい！ (2019年1月6日 14時) (レス) id: b7492cc28b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恋魔法ちゃん | 作成日時：2019年1月5日 10時
