Episode17.今、君を想う ページ17
「A、僕の仕事に足を踏み込んでくるな」
「…なんで、零君…どうして私とはしてくれない事を他の人とするの」
ゲームや、スーパーに買い物に行ったり、一緒に働いたり、談笑したり、そんなゆったりとした時間、私にはない。
「潜入先にうまく溶け込むことも仕事だ」
「私はこんなに好きだって言ってるのに、どうして零君は私に幸せになって欲しいとか言うの」
仕事、私が女性店員さんの立場なら零君と仕事できる日々がどれ程幸せか。
「私は零君がいるだけで幸せなの!私の幸せを他人に任せたりしないでよ!」
「僕はAを隣に置いて仕事はできない。Aにはこちらには来させられない」
「…それで私が零君のことを想っている時にゲームして、スーパーに行って…私の方が零君の隣に居たいって想ってるのに」
私は息を切れた呼吸を整える。
「零君、いいの?私、お見合い相手の人とご飯行くんだよ?いいの…?」
「Aを幸せにするのは僕じゃない。Aとはただの幼馴染だ」
彼は冷たくそう言った。
幼馴染、私は幼馴染の零君としてみたことは一度もない。
「じゃあ…キスも?」
私の言葉に零君は反応した。
「零君は、ただの幼馴染とキスするの?」
零君から求めることはなかったけど、私からするキスを彼は受け入れていた。
だから、ちょっとでも女として見てくれているんだと思っていた。
「零君ずるいよ…私は零君が好きなんだよ…。でも零君がそんなに迷惑なら」
言いたくない。
でも、悔しかった。
私が望んでいた時間や気持ちを知っている零君に腹が立った。
ただの嫉妬だ、こんなの。
零君が振り向いてくれない八つ当たりだ。
「もう…零君を好きなのやめる」
私はそう言って零君から、その場から1秒でも早く離れたくて走った。
零君がどんな顔をしていたのか、わからない。
でも追ってきていないから、きっと零君はそれで良かったんだと思う。
「零君…ごめんね…」
勝手に好きになっているのは私の所為だし、約束だって私が零君を好きでいることの約束だ。
なのに、八つ当たりしてごめんね。
Laila
夜に吹く爽やかな風のようなカクテル
意味は(今、君を想う)
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柊(プロフ) - 小説読みました!!! 面白かったです!更新頑張ってください!! (2019年4月5日 22時) (レス) id: 9cb1ed3aee (このIDを非表示/違反報告)
黒猫(プロフ) - はじめまして!前作も読ませていただいていました!こちらのお話も素敵で大好きです!今後どうなっていくのか楽しみです。これからも応援しています♪ (2019年1月31日 12時) (レス) id: 43ab538aea (このIDを非表示/違反報告)
恋魔法ちゃん(プロフ) - RURUさん» コメントありがとうございます(*´-`)前作同様、応援してくださり大変感謝しております。 (2019年1月12日 14時) (レス) id: f14e05799e (このIDを非表示/違反報告)
RURU(プロフ) - 前回の小説も読ませてもらいました!今回の作品もとても楽しみに待ってました!!これからも頑張って下さい! (2019年1月6日 14時) (レス) id: b7492cc28b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:恋魔法ちゃん | 作成日時:2019年1月5日 10時