Episode11.あなたを守りたい ページ11
「そこのお前、来い!」
女性客が人質に取られそうになっているのを私は止める。
「やめなさい。人質に取るなら私を」
私の姿に驚いた強盗犯。
奥の席に座っていたので分からなかったのだろう。
その瞬間、男が私に殴りかかり私はそれを避ける。
よ、避けれた…
警察学校時代、武道が必修だったのだが私はいつも出来が最悪だった落ちこぼれ。
でも、ここで立ち向かわないと市民の平和と安全を守るために私は警察になったんだから。
何とか避けつつ、女性を私の後ろに行かせる。
他のお客様も私の後ろに固まっているのでとりあえずは私が盾になれた。
「ユウくん!!!」
その叫び声に反応し、後ろを振り返ると仲間の男性が小さな子どもを鷲掴みにしていた。
「何が目的なの?」
「お前、警察なら丁度いい。仲間に電話して、逃走経路を確保しろ。そうしたらこの子どもの命と客の命は逃がしてやるよ」
そう言って子どもを鷲掴みにしている男が、その子どもの頭に銃口を向けた。
母親の叫び声が聞こえて、私は咄嗟に服の下から銃を取り出しその男に向けて銃口を向ける。
「いいぞぉ。お前も殺せよ!!!手を血で汚せばいいよ!」
強盗犯が私にトリガーを引くように煽り、銃口を向けられている男も、トリガーを子供に向かって引きつつある。
「…ッ」
零君、“約束”を破ってしまう…でも、私がトリガーを引かないとあの子は殺されてしまう。
引かなければならない、市民の平和と命を守るために警察は汚れ仕事をしなければならない。
そのために十字架を背負わなければならない時もある。
撃とう、そう思ってトリガーを引き始めた時、横から出てきて私の銃口の前に立った人物。
どうして貴方がここにいるの…
「零君…」
「A、撃たないでくれ」
私はその言葉と共に銃を下ろした。
零君は男を体技で気絶させていく。
発砲音が鳴り響くが、零君はかわしながら的確に男を倒す。
子どもがその男の手から離れた隙に私はその男の子に駆け寄り、母親の元へ連れて行く。
「ありがとうございます…ありがとうございます」
何度も何度も感謝するその母親の姿。
私は胸が締め付けられ、無力だった自分が情けなくなった。
Bulldog
ウォッカをグレープフルーツジュースで割ったカクテル
意味は(あなたを守りたい)
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柊(プロフ) - 小説読みました!!! 面白かったです!更新頑張ってください!! (2019年4月5日 22時) (レス) id: 9cb1ed3aee (このIDを非表示/違反報告)
黒猫(プロフ) - はじめまして!前作も読ませていただいていました!こちらのお話も素敵で大好きです!今後どうなっていくのか楽しみです。これからも応援しています♪ (2019年1月31日 12時) (レス) id: 43ab538aea (このIDを非表示/違反報告)
恋魔法ちゃん(プロフ) - RURUさん» コメントありがとうございます(*´-`)前作同様、応援してくださり大変感謝しております。 (2019年1月12日 14時) (レス) id: f14e05799e (このIDを非表示/違反報告)
RURU(プロフ) - 前回の小説も読ませてもらいました!今回の作品もとても楽しみに待ってました!!これからも頑張って下さい! (2019年1月6日 14時) (レス) id: b7492cc28b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:恋魔法ちゃん | 作成日時:2019年1月5日 10時