【降谷 零】TIME OUTSIDE SERVICE 2【名探偵コナン】

Episode97.SHEPHELD’S PURSE ページ47

次の日、2人とも休みだったので(人2)ちゃんを連れて散歩に行くことになった。
梓さんや蘭ちゃん達には風見さんが対応し、なんとか安室透が生きていた、ということになっているらしい。

１つの任務が終わったとはいえ、降谷零が公安警察である限り、周囲に教えることはできない。

「A、こっち」

公園に向かおうとすると、手を引かれ、市役所にやってきた。
窓口に零君は

「婚姻届もらえますか」

と言った。
彼はペンを手に取り、婚姻届の記入欄を埋めて行く。
全て書き終わると、ペンを私に渡し、婚姻届に向かう。
震える指先であまり綺麗に書けなかった。

「幸せにするよ」

彼はペンを握っている私の手を握りそう言った。
自然と震えが止まり、後の記入欄を埋める。

今日、私は降谷Aになって、降谷零のお嫁さんになりました。


♢


半年後、零君と結婚式をあげた。
彼の正体を知っている公安の一部の人達と、両親の少人数で執り行われることに。


いよいよ、バージンロードをお父さんと歩く。

「幸せになってな」
「うん。お父さん、ありがとう」

お父さんの手から零君の手にかわり、彼と牧師の前に立つ。
私の希望で前の壁一面には綺麗なステンドグラスが輝いていた。
結婚式でよく見る、誓いますっていう言葉が気恥ずかしくて、みんなの前で名前を書く形を取る。

指輪の交換をして、誓いのキス。

「零君、ありがとう。私に出会ってくれて」

キスの前、彼にそう伝えると彼は頰に手を添えて、愛してる、と呟いたので私は目を伏せる。
唇が重なった瞬間、拍手が起こって私達は皆の前で一生の愛を誓いあった。

零君、ありがとう。
生きていてくれて。
私達のこの国を守ってくれて。

貴方のそばにいられることを誇りに思うよ。

「A、行こうか」

彼が手を伸ばし、私がその手を取り歩く。
会場の扉が開き階段には私たちを祝ってくれる人がいて、フラワーシャワーを作ってくれた。
空は雲ひとつない快晴で、まるで結婚式を祝福してくれているような気分だ。








SHEPHELD’S PURSE／ナズナ(あなたに私の全てを捧げます)

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