【降谷 零】TIME OUTSIDE SERVICE【名探偵コナン】

Episode47.PIECES ページ47

彼女のことを聞いていると後ろから「Aさん？」と声がした。

「コナン君…どうしてここに？」
「博士達と来たんだよ。そのお姉さん、Aさんの知り合い？」

そう言われて首を振る。
コナン君が彼女に喋りかけ、警察に届けようと判断すると彼女は拒否した。

「なら私達がお姉さんの記憶を取り戻すお手伝いをしようよ！」

歩美ちゃんがそう言って、少年探偵団の子ども達が彼女の記憶探しに取り掛かる。
私も萌華先輩と相談し、少年探偵団の皆と一緒にパーク内に彼女のことを知っている人がいないか聞き回った。

途中で萌華先輩の彼氏が来て仲直りをした2人の邪魔をするわけにはいかず、萌華先輩と別れ捜索を続ける。
途中、元太君が手摺から滑って落ちそうになったが彼女が助け事無きを得た。
観覧車に乗る前に、コナン君と哀ちゃんが話し合っているのを待っている間トイレに立つ。


「久しぶりね。エンジェル」

トイレから出て皆の所へ戻ろうとした時、ベルモットさんと遭遇した。

「貴女の姿が見えたから追いかけて来たの」
「…ベルモットさんはこんな所で何を？」
「仕事よ、仕事。良いことを１つ教えてあげるわ。バーボンはもう貴女の前には現れない」

ベルモットさんの言葉が昨日の晩の彼の姿を思い出させた。
私はベルモットさんを睨み、どうしてですか、と聞くと彼女は口角を上げ笑う。

「彼は組織の裏切り者だからよ」

裏切り者。
私にはよくわからないことが多すぎる。
安室さんが悪いことをした、ということなのだろうか。

「彼は帰ってくると約束してくれました」
「へぇ。バーボンってば本当に貴女のことが大切なのね」

安室さん、私信じてます。

「失礼します」

そう言って頭を下げ、コナン君の元へ向かう。
メールが1通入って宛先はコナン君。
オッドアイの彼女が医務室に運ばれたらしく急いでその場に向かった。



♢



「何で灰原はあんなに姉ちゃんのこと嫌ってんだ？」

結局、救急車に運ばれた彼女を見送った後、博士と歩美ちゃんと光彦くんと元太君でポアロに戻りカプチーノを飲んでいると博士の携帯にコナン君から電話があった。

光彦君が彼女が発作の時に言っていた言葉をコナン君に伝えると、コナン君の声に焦りが加わったような声色に変わる。

「じゃあ、安室さんに変わってくれ」

コナン君がそう言い、梓さんがいない旨を伝えた。

私の胸がざわつき始めた。






PIECES(段々ハマっていくピース)

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