Episode35.RISE AND SHINE ページ35
どれくらい沖矢さんと口付けを交わしたかわからない。
でも、どうしても頭から安室さんの顔が離れなくてどうしようもなかった。
この状態を知ったら安室さんは悲しむのかな。
別れてるんだし、悲しまないかな
「…考え事ですか」
沖矢さんは一度唇を離し、鋭い質問をしてきた。
「はい…ごめんなさい」
「謝ることないですよ。ただ、まだまだ彼のこと好きなんですね。いつでも頼ってください。力になります」
「あ、ありがとうございます」
沖矢さんのペースに流されている気がするがもうそれでいい。
もう安室さんとの関係は完全に終わったのだから。
「さ、片付けてそろそろ寝ましょう」
「はい」
火を消し、キャンピングカーの鍵を閉めそれぞれのベッドに横になる。
何故キスしてしまったんだろうと今更後悔しているのがわかった。
「何やってんだ…」
安室さんに申し訳なくて、さっき沖矢さんのペースに流されていいと考えた自分に嫌気が指した。
ごめんなさい。
貴方を信じきれない私が悪かったのに、貴方のせいにして他の男の人と唇を重ねた。
「最低だ」
小さな声で呟き、布団の中で声を押し殺して泣いた。
「ありがとうございました」
コナン君が蘭ちゃんの誕生日ということで料理を作って欲しいらしく、帰りは毛利探偵事務所の前で降りた。
「また行こうね!」
「楽しかったぞ!」
子ども達が手を振り、沖矢さんもペコリと頭を下げた。
コナン君と一緒に三階に上がると園子さんが部屋の飾り付けをしている姿を見つける。
「あ、Aさん、お久しぶりです。ガキんちょ、蘭は部活で帰ってくるのは7時だってさ」
「ありがとう、園子ねぇちゃん」
私も手伝い、3人で着々と準備を進めていくとドアをノックする音が聞こえた。
「宅配の人かな、私出ますね」
2人は忙しそうだったので手が空いた私が出ることにした。
ドアを開けるとそこにはコーヒーの匂いをつけたエプロンを着た
「安室さん…」
安室さんが立っていた。
オードブルの器を持って彼は私の目の前に現れる。
「お久しぶりですね。Aさん」
呼び方が他人行儀になっていた。
それが私の心に刺さって痛い。
「お久しぶりです」
声が震えていないだろうか、変な顔をしていないだろうか、それだけで精一杯だ。
「お元気でしたか」
安室さんの声を聞いたのが随分久しぶりな気がして嬉しい。
「はい。安室さんは?」
「今元気になりました」
RISE AND SHINE (一瞬の目覚め)
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恋魔法ちゃん(プロフ) - 明里香さん» 返信が遅くなり申し訳ありません。ご指摘のコメントありがとうございます。今更ですが、訂正させていただきます。ありがとうございました(*´-`) (2019年1月6日 23時) (レス) id: f14e05799e (このIDを非表示/違反報告)
恋魔法ちゃん(プロフ) - 空さん» 返信が遅くなり申し訳ありません。コメントありがとうございます。続編も楽しんでいただけていましたら嬉しい限りです(*´-`) (2019年1月6日 23時) (レス) id: f14e05799e (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 42話に誤字がありました。「火事じゃないら」ではなく、「火事じゃないから」です。 (2018年12月16日 11時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 9話に誤字がありました。「皆んな」ではなく、「皆」です。 (2018年12月16日 11時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
空 - 続編おめでとうございます!これからも楽しみにしてます! (2018年12月3日 22時) (レス) id: 040b745b0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:恋魔法ちゃん | 作成日時:2018年11月3日 20時