Episode23.ROSE DE BLEUE ページ23
「えー、新入社員の君達にもこの仕事により一層励んでもらいたく______」
朝礼の時間、社長が新入社員の前でこれからの会社の経営の目標等を話した。
新入社員は1人ずつ教育係についてもらう事になり仕事を覚えていく。
私は隣のデスクの可愛らしい女の人だった。
「よろしくね!私、朝霧 萌華(アサギリ モカ)。萌華でいいよん」
「よろしくお願いします!(人1)Aです。朝霧先輩の足を引っ張らないよう頑張ります」
「Aちゃんかーわーいーい!」
そう言って飛びついてくる朝霧先輩。
身長が低く華奢な体格ということもあるが、本当に小動物みたいだ。
でも、朝霧先輩はすごく手際がいいし冷静で判断力にも長けている。
仕事風景を見てそう思った。
やっとの思いで書類を完成させ、部長に見せるとオッケイを貰えた。
丁度昼食の時間だったので財布を持ってポアロに向かう。
昨日と違い少し人が多かった。
お昼時だからかな、と思っていると女性の店員がいらっしゃいませと言ってカウンターに
案内してくれた。
「今日は…」
「今日はナポリタンがオススメですよ」
「じゃあそれ下さい」
女性の店員さんはニコニコして奥に消えていった。
今日は彼はいないのかな、そう思いながらLINEを開け友達に連絡を返しているとパシャリというカメラ音がして、横を見ると男性がカメラをこっちに向けているような気がする。
でも普通に携帯を触っているような気もするし、勘違いかな。
「あれ、来ていたんですね」
奥から出てきて、ナポリタンを私の前に出してくれたのは昨日の店員さんだった。
「来ちゃいました」
「嬉しいです。お仕事お疲れ様でした」
「ありがとうございます。いただきます」
きっとこのナポリタンも彼が作ってくれたんだ。
一口食べると本当に美味しくて、その旨を伝えると彼は笑った。
「1日目どうでした?」
「覚えることが大変で、緊張しました。でも先輩が優しくて教え上手なので何とかやっていけそうです」
他愛のない話をして、彼はまた奥に消えていった。
忙しそうだなと後ろ姿を見送りまたナポリタンを口に運んだ。
食べ終わり、お会計を済ませると彼はドアを開けてくれた。
「ご馳走さまです。安室さん」
「…どうして僕の名前」
「昨日、お客さんがそう呼んでいるのが聴こえて…違いましたか?」
「いえ。安室透と言います。よろしくお願いします」
安室透、それが彼の名前。
ROSE DE BLEUE(花言葉は一目惚れ)
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恋魔法ちゃん(プロフ) - 明里香さん» 返信が遅くなり申し訳ありません。ご指摘のコメントありがとうございます。今更ですが、訂正させていただきます。ありがとうございました(*´-`) (2019年1月6日 23時) (レス) id: f14e05799e (このIDを非表示/違反報告)
恋魔法ちゃん(プロフ) - 空さん» 返信が遅くなり申し訳ありません。コメントありがとうございます。続編も楽しんでいただけていましたら嬉しい限りです(*´-`) (2019年1月6日 23時) (レス) id: f14e05799e (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 42話に誤字がありました。「火事じゃないら」ではなく、「火事じゃないから」です。 (2018年12月16日 11時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 9話に誤字がありました。「皆んな」ではなく、「皆」です。 (2018年12月16日 11時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
空 - 続編おめでとうございます!これからも楽しみにしてます! (2018年12月3日 22時) (レス) id: 040b745b0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:恋魔法ちゃん | 作成日時:2018年11月3日 20時