Episode20.GOD PARENT ページ20
「あら…泣いているの?」
ベルモットさんから言われて気づいた。
そう思えば視界がボヤけている。
滅多なことでは泣かなくなったのに、何故か涙が止まらなかった。
「私、それでも安室さんを信じています」
ベルモットさんにハッキリ、目を見てそう言った。
もし彼が人殺しでも私に言えない重大な秘密があっても。
「やっぱりAって面白いのね。気に入ったわ、マイエンジェル」
「…エンジェル?」
ベルモットさんが急に変な呼び方をするから拍子抜けをしてしまう。
彼女はバーボンの話(安室さんの話)はこれ以上してこなかった。
何故かは分からなかったが有難く、後は談笑しながらフレンチを頂きお会計もベルモットさんがしてくれた。
「あの、ごちそうさまでした」
「いいのよこれくらい。後一つ、彼とこれからも付き合うべきなのか悩みなさい。貴女がいい選択に辿り着くよう祈ってるわ。また会いましょう、マイエンジェル」
そう言って私の頰にキスを落とした。
女の私でも胸の高鳴りがわかる。
「A」
後ろから聞きなれた声が聞こえた。
「安室さん…?」
正真正銘、安室さん。
一目見ただけでわかる、安室さんの怒り。
「あらぁ、バーボンじゃない」
「Aに手を出すなと何度言ったらわかるんですか。貴女の約束も破りますよ」
「手なんか出してないわよ?2人で楽しい話をしながらお酒を飲んでいただけよ」
ベルモットさんは私に手を振ると、黒い車に乗り込み闇に消えて行った。
彼は私の手を引き車に乗せる。
「安室さん、ごめんなさい。帰ったら報告するつもりで…」
「前にベルモットには近づくなといったはずだ」
いつものように優しい彼は何処にもいない。
「安室さんが隠すからじゃないですか」
その言葉に彼はピクッと眉を動かす。
私は彼にとっていい彼女でいたかったし、彼の隠したい事に首を突っ込むのは我慢していた。
でも、少し疲れていたのかもしれない、お酒が回っていたのかもしれない。
彼に聞きたいことや言いたいことが溢れた。
「安室さんが私に何か隠してるからじゃないですか!どうして私には言えないんですか?」
「A、落ち着いてくれ」
「私は安室さんがわかりません」
言いたくないキツイ言葉が簡単に言えてしまって嫌気がさした。
GOD PARENT(彼女は私を天使といった)
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恋魔法ちゃん(プロフ) - 明里香さん» 返信が遅くなり申し訳ありません。ご指摘のコメントありがとうございます。今更ですが、訂正させていただきます。ありがとうございました(*´-`) (2019年1月6日 23時) (レス) id: f14e05799e (このIDを非表示/違反報告)
恋魔法ちゃん(プロフ) - 空さん» 返信が遅くなり申し訳ありません。コメントありがとうございます。続編も楽しんでいただけていましたら嬉しい限りです(*´-`) (2019年1月6日 23時) (レス) id: f14e05799e (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 42話に誤字がありました。「火事じゃないら」ではなく、「火事じゃないから」です。 (2018年12月16日 11時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 9話に誤字がありました。「皆んな」ではなく、「皆」です。 (2018年12月16日 11時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
空 - 続編おめでとうございます!これからも楽しみにしてます! (2018年12月3日 22時) (レス) id: 040b745b0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:恋魔法ちゃん | 作成日時:2018年11月3日 20時