■ ページ20
｢ラストオーダーはよろしいですか？｣
無情にも、私に声をかけてきたのは
店員さんだった。
20:30になった。
一向に既読はつかないし
来てもくれない。
｢はい、大丈夫です｣
店員さんは、微笑んでテーブルから離れた
窓を見ても、まだ残っているイルミネーションが輝いている。
外はまだ寒そうだ。
｢無計画すぎたかなぁ、私｣
思いついたら、と行動してみた。
3時間もカフェで待ってみようと思ったんだ
そこは褒めておくれ。
あと、待っている間に仕事を一気に片付けてしまった。
あのバーで、バレンタインイベントやるんだとか、この前のレストランでもバレンタインで何か、とかみんな浮き足立っていたのに
私の足先は冷たくなるばかり。
｢帰ろ｣
20:58
もういい時間た。
席をたち、片づけるけど
まだピンク色の彼は残っていた。
｢もう閉店だよ｣
｢あ、｣
｢家の近くまで帰ろうよ｣
いいですよと
にこやかに笑っている
｢私、山下先生の生徒だったんだよ｣
｢知ってますよ、俺。親父のために吉川に啖呵切ってくれてんですよね｣
｢あはは……知っててんだ｣
どこまで知っているのか分からないけど
ゆりくんは、しっかりと言った
｢大丈夫ですよ、きっと。｣
その言葉が、今日の3時間が
報われてきがした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 740人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
愛里 - いつも楽しく見させてもらってます！更新が楽しみで仕方ありません！ (2019年3月26日 19時) (
レス) id: eaf08fa14a (このIDを非表示/違反報告)
お - すごく面白いです！！更新待ってます！！ (2019年3月13日 12時) (レス) id: 7dfbf1448b (このIDを非表示/違反報告)
雨 - 初めまして！この小説凄く好きです！更新ある度にウキウキしながら読ませて頂いています！これからも楽しみにしております！＾＾ (2019年3月11日 13時) (レス) id: 2b7a01595e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まさゆめ | 作成日時：2019年3月11日 9時
