生まれてきちゃってごめんなさい (ページ6)

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ストレスのはけ口3 ページ6

必死に痛みを堪えながら図書室へ向かう。ここでも怒られるんかなーなんて呑気なことを考えながら。
痛いと感じても冷静でいられる自分にまあまあすごいと感じる。

コンコン

『エーミール様…Aです…』

en｢あぁ…Aさんですか…丁度話したいことがあったんです…｣

ワァオ。絶対怒ってる。あいつ、何やったんだろ。

椅子に座らされる。背中が痛いため、背もたれに背をつけられない。こんな状態で2、3時間も説教食らうんか。キャー…はァ。

『…要件というのは…』
em｢シャオロンさんから聞きました。あなた、図書室の辞書、破ったんですってね。しかも手に入りにくい、特注品。｣

『…申し訳ありません。』

おいおいまじかよ。シャオロンさん。
なんちゅうもんを破壊してんねん。

em｢ほんまありえませんよ。図書室でこんなことするだなんて。使い方さえ教わらなかったんですか？｣

…こちとら親が他界してんだ。6歳の時。知るわけねえだろ。The田舎から駆け上がったってのに。

その後もお説教という名のストレス発散道具として扱われた。大体貴方は……前だって……
なんて。知らねぇよ。全部あいつらだろ。

そんなこんなで説教が終わる。木刀で叩かれたところが悪化してきたのだろう。服が擦れるだけで痛い。涙目になってくる。
エミさんは勘違いをしているんだろう。
泣いたって許されませんよ。と低い声で言う。
やはり怖いものは怖い。生まれたての子鹿のように体を小刻みに震わせて、約4時間の説教に耐えた。

帰りはおぼえていない。ただ、廊下をすすり泣きながら歩いていったのは憶えている。

そして夕飯を食べずにベッドに転がり、泣きながら寝た。次に起きたのは夜中の3時。そのまま、日課である日記に手をつけた。

ノートに零れた涙が染みになっていく。文字が滲んでいく。でも書くことをやめない。

こうして、ノートと睨めっこをして、日記に不満をぶちまけて、満足して寝る。

これが私の日課だ。